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「魔女と鳳凰と輝夜姫」(セーラー服と雪女 第18巻)  作者: サナダムシオ


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㉑ 香子は未来思考

 鷹志が運転席に、由理子は助手席、香子は後部座席に、それぞれ乗り込んだ。


 鷹志は、全員の着席とシートベルトを確認すると、早速ビートル2号を地下駐車場から出し、光学迷彩をかけて垂直上昇した。


「ねえ。せっかくだから、座標の入力をやらせてよ。」

 出発してすぐに、後ろから香子が言い出した。


「えっ、別にイイですけど。帰りのバッテリー充電の問題も有りますので、あまり極端に離れた時空を、設定しないで下さいよ?」と鷹志。


「分かってるわよ。私もソコソコ予習して来たのよ。」

 香子はそう言った。

 そうなのである。

 真田三兄妹の中で、もっとも勤勉なのは彼女だった。


「ねえ。アナタたち?」

「なによ?」少しムキになる由理子。

「実はワタシ、ずっと疑問だった事があるのよ。」


「へえ〜、何かしらね?」

「アナタたちは、今まで何故ずっと…。」

 何となく息を飲む鷹志。

「…"一度も未来に行かなかった"のかしら?」


「それは、サン・ジェルマン伯爵が…。」

 何か言いかけた鷹志を、由理子が眼で制した。


「ワタシなら、未来が気になって仕方がないわ。ほら、バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2だって、未来に行ってたじゃないの?」

 香子は持論を話し続ける。


「そうねえ。どうせなら、あの映画の上を行きましょう。2015年の更に10年後の、2025年なんてどうかしら?」


「…イイわよ。」由理子が即答した。

「えっ?」鷹志は驚いた。


「実は私も、伯爵があまり未来に興味を示さない事が、前々から疑問だったのよ。」

 由理子はそう言った。 


「伯爵は"未来行きはあまりオススメしない"といつも言っていたよね?」

 鷹志もそんな事を思い出していた。


「じゃあ、決まりね。座標を入力するわよ。2025年12月26日9時00分。北緯35度17分。東経136度90分っと。さあ、鷹志君、スタートボタンを押して!」


 何だか罪悪感を覚えつつ、鷹志は時空転位のスイッチを入れた。


 同じ場所、同じ時間軸上の35年後だったので、目的の時空への到着は、あっと言う間だった。


 鷹志はビートルを地上に降ろして、光学迷彩を解除すると、ハザードを点滅させて、路肩に停めた。


 サイドウィンドウを降ろして、周りの様子を窺う。

 テレビ塔周りにある、セントラルパークの真新しい建物が、明らかに増えていた。


 ブランドの店などが並んで、なんだか全体的に、小奇麗になっている。

 緑が少なくなり、小鳥や小動物の気配が随分減ってしまったことが、由理子には気になった。


「…テレビ塔は…まだ健在のようですね?」

 鷹志が言った。


挿絵(By みてみん)



 

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