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「魔女と鳳凰と輝夜姫」(セーラー服と雪女 第18巻)  作者: サナダムシオ


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⑮ 同一人物か

「…これで、双方納得ってことで、イイかしら?」

 雪子が言った。

「ああ、お主のお陰で、一応の希望は叶った。」

 天王アンはそう言って、少し笑顔を見せた。


「…じゃあ今度は、私から別件ね?」

 雪子が徐ろに声をかけた。

「ねえ、イシュタル!」


「何かしら?」

「何でしょう?」

 すると、円卓の別々の場所から、ユニゾンで返事があった。

 返事をしたのは、戦争王イシュタルとカグヤだった。


「ねえ、イシュタル…。」

 雪子は戦争王の方に向いて、再度言った。

「…コッチの若いイシュタルは、アナタの過去の姿なのよね?」

 そう言って彼女は、カグヤを指し示したのだ。


「…ええ、そうよ。私もやっと思い出したわ。私とアナタは、やっぱり過去に出逢っていた。ただ、随分昔のことだから、すっかり忘れいたのよ。ごめんなさい。」

 戦争王イシュタルはそう答えた。


「…だそうよ?」

 雪子は、振り返って隣のカグヤに話しかける。

「この神様が…未来の私?」

 カグヤの理解は追いついていないようだった。


「そうなのよ。アナタの背中の小さな翼は、いずれ大きくなり、髪の色共々蒼くなって…完成形がコチラの女神様って訳。そしてこの地に、他の神々より、少し遅れてやって来るのよね?」

 雪子は前ははカグヤに、後半は戦争王に語りかけた。


「御明察よ、雪子。」と戦争王。

「それに、他のアヌンナキのメンバーは、直接ニビルからやって来ている。でもアナタは幼少期に一度、輝夜姫として、このガイアで暮らしていた経緯があった。だから、自分は"出戻り"だと言っていたのね?」


「それも当たり。流石ね。よく調べたわね?」

「…私、暇なのよ。」

 雪子は女神に褒められても、さして嬉しそうでもなかった。


「まあ、でも、分かったからと言って、私とカグヤの間柄が変わる訳じゃないけどね?」

「…今後も仲良くしてくれるってことで、いいわね?」


「ええ、乗りかかった船ですもの。せいぜい世話を焼かせてもらうわ…アナタの子どもの分までね?」

「えっ!?」コレはカグヤの声。 

「…うふふ。」コレは戦争王の含み笑い。


「カグヤ、いずれ分かる事だし、この際だから、ハッキリ言っておくわ。」

 雪子が急に真面目な顔になった。


「アナタには、子どもが出来るのよ…ついさっきのアレのせいでね!」

「えっ?えええっ!?」

 カグヤはよく分からない感情になった。


「確かニビル人の成長速度は、ガイア人の3倍だったわよね?」

「そうよ。何でもご存じなのね?」

 戦争王が肯定した。 


「何でもは知らないわ。知っていることだけ…西尾維新センセイごめんなさい。」

「…なに、それ?」

「気にしないで。ちょっと著作権が気になっただけ。」


「…まあ、そんな訳だから、あと3ヶ月もしたら、アナタも目出度くお母さんになるのよ。大丈夫、サン・ジェルマンのアジトに、便利な地下室が幾らでもあるから、子育てには困らないわ。」

 雪子はカグヤに対して、そんな爆弾発言をするのだった。


挿絵(By みてみん)


 


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