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「魔女と鳳凰と輝夜姫」(セーラー服と雪女 第18巻)  作者: サナダムシオ


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⑭ 始祖との対話

「…それは、一体、どういう…?」

 要領を得ない、といった顔の天王。


「僕の現在の名は、真田雪村と言います。実は僕も、その件に関しては、自分で確認した訳ではないのですよ。」

「と言うと?」

「それは、サン・ジェルマンという人物が、時空を飛び回り、調べて見つけた推論なのです。」


「またしても、サン・ジェルマンか。彼は本当に、タダのニンゲンなのか?」

 訝しむ天王である。


「実はさっきから、雪村君の頭の中を、テレパシーで探ってみているんだが…。」

 横から、知恵王エンキが口を挟んできた。


「…どうも良くない状況だな。鳳凰の魂は、確かにソコに有るが、彼の深層心理の奥深くに隠れていて、出渋っているようだ。まるで我々と、対話したくないみたいだよ。」


「第一なんだって、偉大なる我々鳥族の祖たる神が、こんな辺境の星の、しかも寄りによって、ハダカ猿族に身をやつしたりなどしているのか、全く解せぬわ。」

 別の席からそう言ったのは、太陽王ウトーだった。


「コレは私の推測だけど…。」

 そこで雪子が、一言もの申した。


「…彼の中の鳳凰が、努めて存在感を消している理由は、四次元や五次元などの、高次元の住人からの、注意を集めないようにしているから、なんじゃないかな。彼はその気になれば、同じ時間軸の過去・現在・未来のみならず、全ての並行宇宙に影響を与えることが可能な程の、強大なチカラを持っているから…。」


「…なるほど。その高過ぎるチカラ故に、と言う訳だね?」

 そう同意したのは、月王ナンナだった。

 流石は知恵王エンキと並んで、賢明な王である。

 理解が早くて助かるわ。雪子はそう思った。


「やはり、惑星一つを楽々と、別の星系に移動させたという事実は、多方面に大きな影響を与えているらしいからな。」

 そう付け加えたのは、大気王エンリルだった。

 彼はアヌンナキの7柱の神々の中で、天王アンに次ぐ権力者だ。


「それに関しては、反省しています。思いつきとは言え、大それた事をしてしまいました…多分もう二度とやりませんから。頭の中にイメージしたことは、全て実現可能だと言う、根拠の無い自信から、成せるワザでした。」

 雪村はそう言って、頭を下げた。


 すると、その場に居たアヌンナキの神々は慌てた。

「やめて下さい。どうか頭を上げて…アナタの行ないで多くの者が救われたのですから。皆、鳳凰様に感謝しているのですよ。今日は、ただ、一言お礼を申し上げたかっただけなのです。」


 天王アンが、皆を代表して、雪村にそう告げた。

 雪村は、どこかホッとしたようだった。

「そう言ってもらえると、僕も救われる気分です…良かれと思ったとは言え、自分でも、迷った挙げ句の行動だったので…。」


挿絵(By みてみん)


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