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「魔女と鳳凰と輝夜姫」(セーラー服と雪女 第18巻)  作者: サナダムシオ


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⑬ アヌンナキたち

 そこは砂漠の中に建つ、古めかしい城門前だった。よく見ると、鳥の頭をした衛兵が、二人で門番をしていた。


 雪子はビートルから降りると、まるで勝手知ったる我が家のように、躊躇なく一直線に、彼等に向かって歩いて行った。

 そして彼女は左手の衛兵に声をかけた。

「超時空の魔女が来たと、天王アンに取り次いで頂戴。」


「イキナリなんだ、お前は?ハダカ猿族のメスの分際で偉そうに!」

 と、取り合おうともしない衛兵。

「いいから!真田雪子が約束を果たしに来たと言えば分かるわ!」


 重ねて言う彼女に対して、右側の衛兵が渋々動いて門の中に入って行った。

 数分後、血相を変えて帰って来た彼は、慌てて城門を開けた。


「先程は大変失礼を致しました。私がご案内します。どうぞコチラへ!」

 平身低頭になりながら、そう言う彼に対して

「分かればイイのよ。」

 と宣う雪子。


「さあ、二人とも、行くわよ。」

 彼女の後をついて、雪村とカグヤも、恐る恐る門の中へと入って行った。


 雪子様御一行は、長い廊下を暫く歩くと、広い会議室のような部屋に案内された。

「コチラでお待ち下さい。」

 そう言うと、案内人はそそくさと戻って行った。


「なんだか懐かしいわね。ついこの間の事なのに…。」

 大きな円卓の下座へと皆に席を勧め、自らも隣に

座ると、雪子が独り言を言った。


 丁度そこへ、入り口の両開きの扉を開けて、背の高いヒトビトの団体が、ゾロゾロと入って来た。


 ヒトビトとは書いたが、2mを超えようという身長がまず、ニンゲン離れしていたし、よく見ると、全員の背中に色とりどりの翼が生えていたのだった。


 ソレはまるで、天使か神のような容姿だった。

 初見の雪村は、それだけでもう、圧倒され、面食らっていた。カグヤは「あらっ?」と言ったきり、黙ってしまった。


 しかし、雪子だけは落ち着き払っていた。神々が席につくのを悠然として待ち、そして徐ろに口を開いた。


「皆さん、お久しぶりね。お元気でしたか?」

「おお、雪子よ。よく戻ったな。なんでも、約束を果たしに参ったとか?」

 そう返事をしたのは、7名の鳥ニンゲンの内、最も年長に見受けられる者だった。


「天王アン、ご要望の人物を、連れて来てあげたわよ?でも彼は私の…いえ私たちの、大切な存在なの。だから、丁重に扱ってね?」


「もちろんだとも。そちらの彼が、そうなのだな?」

 天王はそう言うと、雪村の方を見た。

 雪村は、天王アンの、金色の鋭い眼光に見つめれて、ドギマギしていた。


 すると、彼を見つめたまま、天王はこう言った。

「アナタ様が、鳳凰様でいらっしゃいますか?」

 それに対して、雪村は答えた。

「はあ、どうも、そうらしいですね。」


挿絵(By みてみん)

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