終わりの始まりの、始まり ③
終わりの始まりの、始まり①で、教師の名前が「山崎」となっていましたが、ミスってます。直しました。
一限目物理:ノートを取らなくても教科書を見返せば理解できそうだったので、寝ていた。
二限目国語:文法はともかく、板書をしないと主人公の気持ちなんてわかりそうにないため、一応板書。愛用のPCに。この学校は、未だに紙のノートに板書を書かされるのも付け加えておく。
三限目化学:化学式を扱った。ルールは違えど、ルールさえわかれば簡単なため、必要な部分だけを板書。少量の文のためだけにPCを開くのも面倒で、教科書に殴り書きした。
四限目技術:今日までの宿題についてやっていたらしい。簡単すぎてつまらなかったので寝た。
五限目数学:虚数解。問題を解いて終わり。寝ずにPCをいじっていた。
六限目英語:文型・品詞、そして時制。英語はプログラミングの理解に多少必要なため、珍しく真面目に受けた。
七限目音楽:寝ようとしたが、教師の声が大きすぎて寝られず。
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そうして、帰りのホームルームが始まった。
成瀬隆也が教卓に肘をついたまま、眠そうな目でプリントの束を持ち上げる。
「……はい、提出物と週末の予定なー。滝本、寝るなよ。お前こそ提出忘れそうだし」
「いや先生が一番寝そうなんすけど!」
クラスがどっと笑う。
陽介はその空気を遠巻きに感じながら、無言でプリントを受け取った。
隣では野々花が友達と小声で話しながら、時おりこちらをちらりと見る。
声をかけるほどの用事でもなさそうだが、気にしている気配だけが微妙に残る。
「じゃ、今日はこれで解散。廊下走るなよー……俺は帰るから」
成瀬の投げやりな声とともに、椅子が一斉に動き、帰り支度の音が教室に広がった。
ご存じ(?)の通り、主人公は夜中にプログラミングしていて寝不足気味です。




