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現れたのは……

「巫女様、その姿は?」


「これは、この刀に宿る荊木様の力をお借りしたものです。

詳しくお話ししたいのですが、今は時間がありません。

早速突入しましょう」


そう言って百代が洞窟の中へと侵入していくので、ミリカは慌ててその後を追いかけていった。


明かりの無い洞窟の中を、百代は一切の躊躇なく駆け出していく。


ミリカも何とかその後を追いかけていくのだが、やはり足元が不安定なために段々と距離が離されていった。


だが、声をかけて相手方に気付かれては良くないので、何とか喰らいついていった。


(この中をまるで障害が無いかのように進んでいくなんて……人間業とは思えない)


それでも必死についていくと、突如として前方で、強い光が爆ぜた。


巫女様に何かあったのではとそちらに向かうと、そこは大きな部屋になっており、松明が置かれることで光源が確保されていた。


そして、部屋の中では既に5人の男達が地に伏しており、百代は部屋の隅にある牢屋の鍵を開錠したところであった。


「うおおお、姉ちゃーん!!」


「怖かったよおおお!!」


「助けに来てくれてありがとう!!」


子供達は各々が感情の限界を抱えながらミリカの胸へと飛び込んでいく。


「貴方達、どこも怪我はない!?」


ミリカが抱きしめながら訊ねると、子供達はうんうんと頷いていた。


「大事になる前に助け出せたようで何よりですね」


そう声をかける百代の方に顔を向けると、彼女の瞳は再び閉じられており、その衣装も紅白の巫女の物へともどっていた。


「巫女様、ありがとうございます。

……彼らはどうしましょうか?」


子供達と共にお礼を言いつつ、足元に転がる男達を見るミリカ。


「放っておいても良いのですが……彼に任せてみるのも良いでしょう」


「彼?」


「これはどういうことですか?」


百代の言葉に疑問符をあげるミリカであったが、部屋に入り込んできた人物の姿を見て納得する。


そこにいたのは、百代と共に教会を訪れたカイトであった。

 

彼は複数人の兵士を連れており、その後ろには更に何人かの捕縛者を連れていたのであった。

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