休日1
日曜日のお昼過ぎ。
今日は天気も良く絶好の外出日和だ。
そんな絶好の外出日和に僕はTouTubeで推しのVtuberの生配信を見ていた。
お日様が出ていて天気がいい?
インドアな僕にそんなことは関係ない。
今日は推しの配信を見ながら一日中ゴロゴロして過ごすつもりだ。自由気ままにダラダラして一日を過ごせるなんて最高だ。
毎日が日曜日ならいいのに…そうしたら明日は月曜日だと憂鬱な気持ちならなくて済む。
ああ、布団と結婚してのんびりと暮らした…
そんなくだらない事を考えていると1通のロインがきた。
『夕食は何を食べたい?』
差出人は隣の部屋で一人暮らしをしている美少女のひまりからで、内容は夕食についての相談だった。
「食べたいものはなに」って聞かれると、意外と思いつかないものだよね。
とはいえ、ここでなんでもいいなんて失礼な返信はできない。相手からしてもそう言われるのが1番困るだろうし。
『親子丼が食べたいです』
さっそく食べたい物をリクエストすると了解と喋る熊のスタンプが直ぐに送られてきた。
『荷物持ちは必要?』
自分も食べる夕食を作ってもらうのだから買い物ぐらいは手伝わないと申し訳ない。
『お願い!』
『了解』
『じゃあ、今から行くね!』
ロインでのやり取りから10分ほどでインターホンの音が鳴る。
カメラに映るひまりの姿を確認してから玄関へと向かう。
「おはようひかる」
今日の彼女は黒い色でVネックのドロップショルダーブラウスとベージュのチノパンという格好をしていて少し大人な雰囲気を感じる。
「うん、おはよう。その服ひまりに似合ってるね」
「ほ、本当に……?」
「うん。クールな服装が可愛いらしいひまりにマッチしていて最高だよ!」
買い物とはいえ、こんな美少女と出かけられるなんて最高の日曜日だ。
こういう外出ならインドアの僕も文句はない。
「う〜、うにゅ〜」
どうやら褒められたのが恥ずかしかったみたいでフリーズしてしまった。
うん、顔を真っ赤にしてフリーズしてる姿も可愛いな。
僕たち住んでいるマンションから徒歩5分のところに位置する大型スーパー。
復活したひまりと一緒に鶏肉、卵、玉ねぎと親子丼に使う具材をカゴの中に入れていく。
「そういえば…」
何かを考えている様子のひまり。
「どうしたの?」
「しょうゆが無くなっていたような気がして」
「あー、言われてみればそうかも…」
なんか僕よりひまりの方が我が家の台所事情に詳しそうだ。
そんなこんなで会計が済んだので買ったものをひまりのエコバッグに入れていく。
彼女が使っているエコバッグにはペンギンの絵柄が入っていてオシャレで可愛らしい。
「そのエコバッグ可愛いね」
「そうでしょ! 可愛いと思って買っちゃった」
「うん、似合ってるよ」
「ありがとう」
こうやって2人で夕食の買い出しをしていると夫婦みたいだななんて思った。