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5/12

映画鑑賞

 

 放課後。

 授業が終わり部活にも入っていない僕にとっては自由な時間が始まる。



 まずは帰りにスーパーでシュークリームとポテトチップスにコーラを買う。

 今日はポテトチップスとコーラをお供にネットパリックスで映画を見る予定だ。



 シュークリームはシンプルに美味しそうだから買ってしまった。家に帰ったら直ぐに食べたい。



 この後のことを考えてルンルン気分で音楽を聴きながら歩いていると、後ろから制服の裾を軽く掴まれる。



「ひまり?」



 後ろから制服の裾を掴んできた犯人はひまりだった。



「やっほー」



「やっほー?」



 とりあえず挨拶を返す。



「今日の予定は?」



 上目遣いで問いかけてくるひまり。そんな風に可愛く聞かれたら、つい答えてしまう。



「家でネットパリックスの映画を見る予定」



「私もひかるの家で見ていい?」



「うーん?」



 ひまりと映画を見るのも楽しそうだけど…今日は1人の時間を満喫したいというのもある…



「お願いひかる…暇なの」



「分かったよ」



「ありがとう!」



 そう言って彼女は僕の腕に抱きついてくる。そうなると当然ひまりの立派に育った2つの双丘の柔らかい感触が腕に伝わってくる。



 どうしよう…すごいドキドキする…そして幸福感も感じる。

 こんなシュチュエーションを整えてくれてありがとう神様。







・・・







「どうぞ?」



「ありがとう。お邪魔します〜」



 最初は女の子を自分の部屋に招くという行為だけで緊張していた…

 けど、最近は彼女が家に来てくれること増えたせいかドキドキはしなくなった。



 ひまりは靴を揃えてから我が家のリビングに足を踏み入れる。

 もう何度も来ているから勝手しったる様子で家の中に入ってくる。



 スーパーで買ってきたオヤツを机に置きながら2人で映画を見るならもう少し買えば良かったなとも思う。

 ひまりが家に来ることが増えるならお菓子とかアイスをストックしておいてもいいかもしれない。



 制服をハンガーにかけてから、テレビの前に設置してある2人掛けのソファに腰を下ろす。

 横にはひまりが足を組んで座っていて…どうしても制服のスカートから覗く健康的な太ももに目がいってしまう。



「ねぇ、ひかる」



 まずい…

 僕がコソコソとふとももを見ていたのがバレたか…?


「うん? どうしたの?」



「これあげる」



 そう言って彼女がカバンの中から出したのはバーゲンタッツだった。



「バーゲンタッツじゃん」



「おみやげ」



「ありがとう」



 良かった。

 どうやら僕の邪な視線に気づいたわけでは無さそうだ。


「じゃあ、冷蔵庫で冷やしてくるね」



「うん、お願い」



 バーゲンタッツの差し入れは素直に嬉しいし、映画を見ながら食べようかな。

 


「なんの映画見るの?」



「SFの予定だけど、別にひまりが見たいやつでもいいよ」



 別にどうしても見たい映画があるわけではないし、どうせなら僕だけじゃなくて2人で楽しめる映画をチョイスしたい。


「うーん、私が押しかけたわけだから、ひかるの好きなやつでいい」



「別に僕のことは気にしなくても大丈夫だよ」



「いや、SFを見よ。たまには普段見ないジャンルを見るの悪くないし、ひかるが好きなものも知りたい」



「分かった。それじゃあつけるね」



 別に普段からSFをたくさん見てるわけでは無いんだけどね。

 今日の映画はTouTubeでオススメされていたから見てみようと思っただけだ。



 映画の内容は宇宙からやってきたエイリアンが人間の頭の中に入って成り上がっていく話しなのだが……物語も中盤に差し掛かったところで問題が発生した。



「すぅー」


 

 隣から聞こえる寝息。

 そして僕の肩に乗っかる頭の重さ…



 ひまりが僕にもたれ掛かっている…



「ひ、ひまり…?」



 名前を呼んでみるもまったく返事が返ってこない。



 ダメだ…爆睡している…



「起きてひまり」



 今度は肩を揺らしてみる。さすがにこれで起きてくれるだろうか?



「う〜、まだ眠い〜! 寝かせろ〜!」



「ちょっと! それは色々まずいって!」



 寝ぼけているのだろうひまりが僕を押し倒してくる。



 まずいって!

 これは流石にまずいって!



「この状態でまた寝るの!?」



 ひまりは僕の胸を枕にしてうつ伏せの状態で眠りにつこうとしている。



 目の前には美しい顔と可愛らしい寝息。それに甘い匂いがしてくる。

 さらに僕のお腹あたりでは立派な二つの双丘が潰れて理性を飛ばそうしてくる。



「この状態は本当にまずいってひまり!!」



 主に僕の理性があっさり吹き飛ばされそうでヤバい…

 密着する事でひまりの体温を直に感じるし…僕の息子が大変なことに…


 というか、いくなんでも男子高校生相手に隙を見せすぎだよ!



「うー…うるさい。昔はひーちゃんって呼んでくれてたのに」



「なんの話し!?」



 もはや誰かと僕を勘違いしてるでしょ!



 結局、この状態はひまりが寝返りをしてどいてくれるまで続いた…



 起きたあと彼女は何も覚えてなかったようで平然としていたのが少しだけ癪に触った。



 まったく、僕は色々とヤバかったんだからな!

 

 

 

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