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第25話

私は今小学四年生になっています。

風夏が誘拐されて、誘拐した組織へと風夏を奪還せんと深夜に行動した時から約5年が経過したことになりますね。

あの時は若かった。

冷静なつもりではいたものの、やはりどこか焦りがあって、準備不足を実感したものです。

あれ以降、私の身の回りでは特に大きな問題が起きることもなくのんびりとした日々を過ごしています。

風夏も私と同じ学校に通いすくすくと育っています。


そんな毎日ですが、異能の存在を知って以降、私自身も異能と呼ばれる能力が使えないか日々試行錯誤していたりします。

もっとも、全く結果が出てないんですけどね。

この世界では異能と言えば魔法よりも馴染み深いものが存在する。

それは超能力と呼ばれる特異能力。

その内容は様々ですが、特に有名なのがサイコキネシス、サイコメトリー、透視といったところでしょうか。

サイコキネシスは念動の魔法のように物を触れずに動かすというもの。

情報が正しいのであれば佐山の異能もこれに当たります。

サイコメトリーは物に宿った記憶を読み解く物で、透視は物体を透過して裏側の様子を視るといった感じでしょうか?

超能力バトル漫画にはそれらがよく描かれていますね。

そしてこれらの能力において最も重要な要素は魔力の消費が無いということ。

今後戦闘になることがあるとは思えませんが、いざという時魔力に頼らない力があれば非常に助かります。

助かるんですけどね〜。


「まるで取っ掛かりが掴めません」


この一言に尽きます。

そもそもどうやって超能力を使うのかという仕組みも分かってないのでどうしようもないんですよね。

せめて身近に超能力者がいれば少しは変わるんですけど、世の中そう甘くはないです。


「今日も成果なし。諦めて他のことしましょう。昨日に引き続きトイモンがいいかな〜」


TOYモンスター、略してトイモン。

これは各種玩具に憑依する能力を持ったモンスターを育て競うわせるという育成ゲーム。

面白いのはモンスターだけ育てれば勝てるという物ではなく、どれに憑依させるのか、玩具をどうカスタマイズするのかによっても性能が大きく変わるという点。

前世で研究者の側面もあった私にしてみれば、これほど面白いものはない。

これで最強だろうと思える組み合わせでもしばらくすれば違う最強の形が発見されたりするのだから、常に研究と対策が必要な奥深いゲームなのだ。


「今シーズンのランキングは1687位。もう少し上に行きたいな〜」


発売本数はこの前テレビで全世界1000万本を突破したとか言っていましたね。

全員がガチ勢というわけではないでしょうし、ストーリークリアで満足する人もいるでしょうけど、それでもかなりの人数がランキング戦をしていることでしょう。

その中でも1687位というのは我ながら中々の順位ではないかと思いますね。

ちなみに、このトイモンはポ◯モンのパチモンなんて最初言われてましたがじわりじわりと知名度とプレイ人口を増やして今の発売本数になったそうです。

凄いですね。


「えーと、次の相手はAMAYAS……あまやすかな? ふふ、私の駒をベースにした回転万力戦法にどれだけ食らい付いてこれるでしょうかね?」


結局今日もまたゲームばかりして終わってしまいました。

研究が行き詰まってるのが悪いのであって、私は何も悪くありませんよね?

それに私小学生ですし〜、ゲームに夢中になってても仕方ないというか、むしろ自然でしょう。

これは女子小学生に擬態するために必要な事なんですよ。

それに、ちゃんと宿題を終わらせてますので何も問題ないです。

更に時が経ち、よりどっぷりと日本に染まってしまった華琳ちゃん

はてさて、どうなることやら

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