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第1話 プロローグ 異世界転移


 どうしてこうなった?

 俺は今、冒険者? らしいやつと決闘をする目前だ。


 それも己のすべてをかけて決闘すると言う提案を俺から持ち掛けてしまった。


 事の発端は、いわゆる今どきはやりアニメなどにある魔法が使える異世界ファンタジーの世界に迷い込んでしまったのが始まりだった。

それも迷い込で10日もたたない出来事だ。


 俺の名前は安藤明アンドウ アカリ今年の春で26歳になるお菓子食品メーカーに勤める一般サラリーマンだ。


 営業まわり終えて、会社に戻り上司に報告してから帰宅にいたった。飲みに誘われたがあまりにも疲れていたので不本意だが断ってしまった。

 点数稼ぎで上司に接待まがいの事をいつもしているのだが、それも出来ないほど今日は体が悲鳴をあげていたのである。


 家に帰り倒れるようにベットに入った。うつ伏せ状態で枕に頭をうずめた後、寝返りをうったら突然ベットの中に引き込まれたような感じがした。


 否、落ちたと言って良いのかな?落ちたと思ったら、木が生茂る森の中に居た。


 最初は疲れていたのでいつのまにか眠ってしまい、夢の中で起きている出来事だと思っていた。それほど今日は営業まわりで歩き疲れていたのだ。


 しかしどうやらこれは夢ではないらしい。暗い森の中をさ迷っているのだが、夢の中だと言うのに妙にリアルに感じる。


 地面に落ちた? 時の痛みもあるし、着ていたスーツにも泥の汚れが付着している。


 靴も履いておらず、靴下のままで歩いているので、木の葉や枝の折れた木片、石ころ、草などが足裏に付着して痛みと気持ち悪い感覚が足裏にまとわりつく。

 

 痛みと気持ち悪さが夢の中と言うのに妙にリアルに感じるのだ。その反面に体が軽く感じられまるで重力がなくなったようにも思える。


 夢の中ってこうもリアルに感じるのかな? どうせ目を覚めれば忘れてしまうものだから、今まで覚えていなかっただけで当たり前にあった事かも知れない。


 夢を見ている時にはいつもこういう感じだったのだろう。目を覚めれば泡のように消えて忘れてしまうのだろうと思いはじめていた。


 やはりここは夢の中だな、あれだけ今日は疲れていたのにこんなに体が軽いし、力があふれてくるような感じがしてくる。


 まるで強い栄養ドリンクを飲んだような感じで、あれだけあった眠気さえしていない。ちょっとした興奮気味だ。


 夢の中だから眠気など感じていないのだろう。それとも異常事態に陥っているので脳が逆に活性化して眠気がとんでしまっているのかも知れないな、まさかそんなことはないはずだ。

 

 力がみなぎるので試しに太い木の枝をつかんでみると簡単に折れ曲がってしまう。大きな岩があったので、殴ってみたら漫画のように、

「ガコン」

 て音をたて割れてしまったのだ。


 「おお すげえな」

 でも殴った拳が痛く、赤くなってしまった。


 手の痛みは残っているけど、岩を砕くなど現実ではありえないと思い、この異常事態をどうしようか冷静に考え始める。

 冷静になってもこの異常事態は変わりはしないみたいだな。


 辺りを警戒しながら森をさ迷い続けると、何か奇妙な生物が近くにいるのが確認された。ゲームや漫画で見る異形の生物、ゴブリンと言われる魔物に遭遇したのだ。


 やはりこれは夢か、夢の中に違いない。今やっているスマホゲームのモンスターにそっくりではないか。

 なるほどそのせいでRPGの世界の夢を見てしまっているのだな。


 夢の中にどっぷりつかっているのでこれほどリアルに感じているだけだろう。


 そうか夢か、夢の中だったらゲームと思って良いだろう。ゲーム同様にやつらと戦って狩ってしまっても問題ないはずだ。

 ゴブリンは悪い小鬼と言う設定なので問題はないだろう。


 一応、様子を見てこちらに襲ってくるのだったら戦うか、あくまで襲って来たらで良いだろう。


 ゴブリン3匹は俺に気づいたようで、顔を見合わせている。俺に対し戦闘態勢をとった。


 フフフッ、どうやらこちらに気づいたようだな。やはり俺の事を襲ってくるみたいだ。


 3匹か数は多いがやるしかないが、弱いゴブリンなどケチョンケチョンに倒してやるぜ。俺は今現在、完全に夢の中だと思っている。


 夢の中だが、情報を少しでも得るため観察してみるか。目の前にいるのはゴブリンは3匹、身長1メートル30センチくらいか? 背丈は3匹とも同じで体格もほぼ変わらない。


 肌の色は灰色がかっていて口が異様に大きく上下二本の犬歯が飛びだしている。目も人間より大きく白目の部分も全体的に黒く見えちょっと怖い感じがするな。


 汚らしい布を下半身にまとい、おなかがぽっこりでていて裸足でいる。足首とかかとがいように大きく裸足で歩いてもなんら問題なさそうなくらい分厚い皮膚をしているみたいだ。


 まさにゲームの中で出てくる汚らしい、小鬼のゴブリンが目の前に現われたのだ。


 ! ちょっと危ないかな?

 木の棍棒を持っている2匹のゴブリンと錆びたナイフを持っているやつがいる。ゴブリン達は俺に対し奇声をあげて威嚇している。


 こちらがちょっと前に出たら、三匹のゴブリンは一斉に襲いかかってきた。


 「ヒュン」 

 俺に切りつけたゴブリンのナイフが空を切る。


 「危な」

 ナイフを持ったゴブリンが真っ先に切りかかってきたのだ。俺は身軽い動きでゴブリンの攻撃をかわす。


 すんでのところで攻撃をかわし、態勢を崩したゴブリンに対し裏拳で殴りつけた。裏拳が当たったゴブリンは垂直に吹っ飛んでいった。


 「おお、すごい腕力だな。さすがに夢の中だとてつもない力があるみたいだ」

 ゴブリン2匹はその様子を見て委縮して立ち止まった。俺は素早く後ろに回り込む。


 「即死スキルだ」

 とか言って手をかざし魔法を放つようなしぐさをする。


 夢の中だからと思って冗談でやったつもりが、2匹のゴブリン達は硬直した後に倒れ込んで死んでしまった。

 いとも簡単にゴブリン3匹を倒してしまったのだ。


 「おお、すげえな、さすが夢の中ってすげーな、これって何と戦っても俺、無敵じゃねえ。

 ゲームで出てくる魔王やドラゴンでも簡単に倒せるんじゃねえかな。

 それに即死チートのスキル使えたんだぜ、これってすごくない」

 興奮してつい一人事を大きな声で口ずさんでしまった。夢の中だからまっいいだろう。


 その後ゲームであるように、ゴブリンの持っていた装備品やアイテムを剥ぎ取っていく。


 「これってRPGでは常識な事だよな。問題はないはず。 

 現実だと追剥ぎだけど夢の中だから、まぁ良いのではないかな?

 良いアイテムはないけど戦利品としてどうしても欲しいな。

 面白そうだからしばらくこの夢の中を探索するか。

 どうせ夢だったら目を覚ますし、危険な事があっても別に問題はなかろう。

 この圧倒的な力と即死スキルもあるしな」

 そう一人事を口ずさんで鼻歌交じりにアニソンのメロディを声に出し、しょせん夢なのだからと思い歩き出して行く。


 しばらくしてから辺りが真っ暗になり、腹の空き具合と睡魔が襲ってきた。


 どうしたことか夢の中なのに眠くなるのか? さっきまであれほど頭がさえていたのに、夢の中では眠くなると逆に目を覚ますってことなのかな?


 それとも今日は営業で忙しかったから疲れがでてきて、夢の中まで影響が出て来たのかも知れないな。

 精神的なことも夢の世界に影響すると言うのだから、夢の中まで影響が出てきてもおかしくはないのだろう。


 それにしても最近スマホゲームをやりすぎなので少しひかえておくか。また学生時代に踏んだ課金地獄の鉄をおこなってはいけないだろう。

 そうは言っても夢の中なので忘れてしまうだろうな。


 夢の中はこれで終わりか、それじゃ適当に横になれそうな場所を見つけて、眠りにつこうか、どうせ夢の中だ起きたら現実に目を覚ます。


 目を覚ましたら夜遅くなっていると思うけど、夕食にするか、今晩のおかずはハンバーグと思いながら眠りにつく。


 日差しが目に入り俺は起きだす。しまったもう朝か、昨日帰ってからベットに入ったまま眠ってしまったのか。


 腹も減ったし風呂にも入っていなかったなと思ったが、辺りをみて異変に気づいた。


 ! なぜだ、目を覚ましても夢から覚めていない。


 これはいったいどういう事だ、夢ではなかったのか?

 自分の顔を何度も「パチパチ」とたたき目を覚ませと焦り出す。


 しかし状況はどうやら変わっていない。どうやら現状、目を覚ましているのだ。

 冷静になり辺りを見渡して今の状況を考える。


 どうやらこちらの方が現実のようだなと思い腹をさする。


 ああ、腹が減ったな。これからどうしたら良いのだろう。

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