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第二章 21.5話 誘拐組織のその後 ☆

──────────────────────



 バアアアアアアアアアアアアアアア



男E「すげぇ雨だな。」


男F「あいつらのホラ話はつまんねぇし、今日も商品で楽しむ一日かぁ」


男A「ホラ話だと!?ふざけんな!本当に化物だったんだ!あいつは!」


男G「だとしても可愛かったんだろ?化物でも俺は物にするけどな。」


男B「あれは衝撃的過ぎた。ミュータントってやつだぜあれは。」


男G「映画の見すぎだろ。」


 

 ドンドンドン 



男達「あ?」


男F「こんな、深夜に客かぁ?まさか迷いこんだ女の子が来たりしてなぁ!」


男B「ここに迷いこんだ時点で男も女もただではすまねぇけどな。」


男G「俺がいく!女だったら逃がさねぇからよ!」


男E「それは楽しみだな、期待してるぞ。」


 ギャッハッハッハッハッ





男G「さてさて、誰かなぁ?」


 ガチャン


男G「はいー!…」(チッ男か)


 この男から見た訪問者はまるでどこかの紳士、金持ちそうな男に見えた。傘も差してなく、びしょ濡れであった。


紳士「夜分遅く誠に申し訳ございません。只今、道に迷ってしまってですね…出来れば一夜、泊めさせてはもらえませんでしょうか?」



 道に迷いここに来る人は少なくない。周りは殆ど人気がなく、近くに林が転々とあり、人気が有るような建物はこれしか無いように見えるからだ。


男G「あーはいはい!是非中にどうぞー、」

 (こりゃとんだカモがやってきたぞ。こいつを人質にして、どんどん芋づるに女を…)


紳士「いやぁ、良かった、良かった!本当に助かります。」


 バタンと玄関を締め、紳士を皆が居る所へ案内する。


男G「こっちだ。」

 (金は8:2で俺が頂くぜ。女もな。)


紳士「いやはや、本当にありがたい、お礼をお渡ししなければ。」


男G「お、ありがてぇな、」ニヤニヤ

 男がドアを開ける─



紳士「ではくれてやろう。」








  ドン!!!



男A「何だ!?何事だ!! っ!!!?」


男E「な、何だよこれ…」


男F「……」


男B「お、お前…」



挿絵(By みてみん)



紳士「皆様方。御機嫌いかがかな?」


男A「と、溶けてやがるっ!」


男B「あの化物の仲間か!!」



紳士「はて、化物の仲間など居ませぬゆえ。」

 ピチャン ピチャン



 一人の男は拳銃を向ける。

男E「なめんなよ、てめぇ、化物かなんか知らねぇけどよ、俺らを誰だと思ってんだ?」


 もう一人も向け始める。

男F「殺してやる!!許さねぇからな!!」



 ニヤリと笑う紳士。その笑みは何とも言えない暗い怖さがあった。


男E「っ!」

男F「くっ!」


 

紳士「気付きませんか?」

 ピチャン  ピチャン ピチャン



男E「あ、ああ!?」

男F「何にだよ!!」


男B「何言ってやがるんだ?」




 すると、突然二人は叫び始める。


男E「ぎゃあああああ!!!」

男F「ぐがぁいでぇぇぇぇぇぇ!!!」


 パシャンっと少しの水溜まりに倒れてしまった。


男E「アアアアアアアア!!!」

男F「ぐああアアアアアア!!」


 一人は手を付き手が焼けただれ、一人は尻もちして尻が焼けただれる。そして、どんどん焼けたところを庇っていって…



紳士「フフフ、これはこれは、本当に喜んでくれたみたいですね。」


 

 人だった物は、焼けただれた肉塊となった。


男A「な、な…」


男B「嘘だろ…」



紳士「これは道に迷った私を助けたお礼ですよ。少し濃度を強めにしておきました。」



男B「この、この化物がアアア!!!」


 筋肉隆々の男は紳士に殴りかかる。



 が、急に顔の半分がジュワッと溶けた。



 ドサッと倒れる男。周りにはシャボン玉のような丸い物体が何個も浮いていた。




紳士「さて、クライマックスですかね?」



 奥からガタガタっと男が二人扉を開けて出てくる。


男D「何があった!」


男C「すまねぇ、中々イケなか─ぶぶぁ」



 一人の男の額が溶け、血が溢れ流れる。リーダー格のような男は仲間に目をとられ紳士の行動が見えなかった。


紳士「そこに、誘拐した子たちがいるのですね?」


 紳士の周りの一つのシャボンが勢いよく後から来た男に向かって飛ぶ。


男D「く、くるぎゃばっ。」


 男は手で防いだがシャボンが割れ、中身が飛び散り飛沫を頭に被り死亡した。


男A「ま、、待ってくれ…な、何が欲しいんだあんた。金か?女か?何でもくれて…や、やるぞ?」


 紳士は黙って男に近付く。男はあまりの恐怖で腰がくだけ、尻餅をついてしまった。


男A「た、頼む!!やめてくれ!!」



 紳士は見下ろし、言った。




紳士「滑稽ですな。」




男A「やめろぉぉぉぉぉ!!!!!」





 ビチャ ビチャ ビチャ ビチャ



 紳士は浮いたシャボンを周りに漂わせながら奥に向かい、鎖で繋がれた女達を見る。




女A「ひっ!」


女B「た、助けて!!助けに来てくれたんでしょ!?」


女C「お願いです!救世主さま!」


女D「助けて!!」



 紳士は周りを見渡す。


紳士「捕まった女性はこれで全員なんですか?」


女C「はい!!!これで全員です!!」


女D「他の人は皆売られてしまいました。」



紳士「そうですか…」


 紳士は考える素振りを見せる。



紳士「さぞ…苦しかったでしょう…」


 非常に悲しそうな表情でそう言った。



紳士「もう、苦しまなくて良いんです。」


女C「ありがとうございます!ありがとうございます!!」


女B「やっと、やっと助かる…」


女D「つらかった…苦しかったよぉ…」


女A「うえ、うえええん!!!」



 一人の女は心から感極まり、泣いて、泣いて、泣きまくった。


女A「えぇぇぇぇぇん!!うぇぇぇぇぇん!!」



 ポンッと頭に手が置かれる。


女A「あびがどうごばいばず!!あびがどう!!」





     ジュッ





----------------------




?「報復は終わりましたか、ハーウェイ。」


 

 いつの間にか後ろにたたずむ一人の老人。


フランク「……終わりました。手を貸してくれてありがたいです。安藤。」


 安藤と呼ばれた老人は薄く目を開けてにこりと笑う。


安藤「私とあなたはそんな関係ではないですよね?命じればよいのです、礼など要りません。」



フランク「……そうですね。」



 安藤は周りの光景をじっくりと見て回る。


安藤「流石はHeart Less Huaweiと呼ばれたお方。手際が良いですな。しっかりと皆殺しで。」


フランク「……懐かしい名だな。」


安藤「今のあなたとは比較になりませんほど昔の話のように聞こえますね。」


フランク「………今日はこれで終わりだ。また何かあるときに手を貸してくれ。」


安藤「フッフッフ、仰せのままに。」


─────────────────────

イラストはそらとさんです!


質問、感想等いつでも待ってます!( *・ω・)ノ

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