第一章 6話 駆ける不安
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次の日の学校にて─
ガヤガヤガヤガヤ…
賑わいでいる教室の中一人すっとんきょうな声が響いた。
シュウ「えぇぇーー!!!トモが休み!!!?」
美香「うんーそうみたい……昨日は元気そうだったのにね、連絡つかないみたい」
今日は最高な朝とか言っておきながら、シュウ本人は朝のホームルームに遅刻をしてしまい、休みのことは知らなかった。
親友で幼馴染の友樹はいつもギリギリになっても、遅刻しても、毎日、学校は来ていたが休むことは珍しかった。しかも無断で、二人に何も伝えずに……
シュウ(昨日俺が見せたのと関係があるのかな……)
二人は携帯で連絡を試みたがやはり出ない。
美香「ねぇ、何かあったのかな……最近近隣物騒だし……心配だよ」
シュウ「うん…先生に一回俺からも聞いてみるよ!」
このクラスの担任はふくよかで優しい目をしたほのぼの系古典教師である。
シュウ「先生!」
担任「おーどうしたぁ芦屋ー。あ、お前遅刻癖直せよなぁいつもお前は……」
シュウ「先生!今はいいから!聞きたいんだけどトモどうしたんですか?連絡とか無いんですか?」
担任「あー……んー……何か連絡取れないんだよなぁ。家やおかあちゃんに電話しても出ないしなぁ」
シュウ「電話しても出ない……?」
担任「あそこの家は母子家庭だからなぁ家は出ないのは分かるが……仕事場に電話しても今日は出勤してねぇって言うんだ……ちょっとおかしいよなって芦屋ー!」
シュウは担任の言葉を最後まで聞かずに走った。
担任「お前どこ行くんだぁー!探しにいくなよぉー!っていうかお前近藤先生が、あ、芦屋ーー!」
シュウ「トモっ……!頼むから居なくなってたりしないでくれ……!」
シュウは無我夢中で親友の家へ走って行った。