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第二章 6話 ルームメイト


シュウ「!?!?!?」


 シュウは目の前の遺体に腰が抜けそうになる。

 

 何で死体がここに!?この人は誰!?誰に殺された!?敵がBARKERsに!?



 …待て……俺はカードキーで入ったはず…ここは密室…この中に…いる…?


 その思考に至ったシュウに冷たい血が通う。


シュウ「た…助けを…」



 突然の奇襲、いざ一人になっての能力者との戦闘、目の前の遺体の異常な死にかた…シュウは恐怖のあまり遺体を見つめて固まってしまっていた。


シュウ「くっ…うっ…」


 恐怖で吐気すらも覚えてきた。




?「ヘへへ…普通キャーー!とかウワァーー!だろうがよ!」



 ???近くから声が…ってか遺体から?




 遺体は立ち上がった…首が捻れ折れている状態で。



?「お前メンタル強すぎね?」



シュウ「うわぁーーー!!!!!」


 とうとうシュウは腰を抜かし尻もちをついた。


?「アッハッハッハ!!そうそう!!それが見たかったんだよ!手っ取り早くこう見せれば良かったな!」


 ぐるんと首は元に戻っていった。



シュウ「へ?…そういう能力なの?」


 陽気そうな男はへへへっと笑いながら手を出して言う。


陽気なそうな男「おうよ!俺様がここの部屋の人間、和久廻様よ!よろしくな!」


シュウ「は、はは…芦屋修二です…よろし…っ!?」


 握手しようとしたが和久と名乗った男の手首が逆方向になっていることに驚くシュウ。


和久「アーハッハッハッ!!!マジでうけるぜ!!」


 ムッとするシュウ。


シュウ(なるほど…アリサさんがウザいって言ってた理由がこれだな。)


和久「嘘嘘!しっかり握手をしようぜ!俺のことはワグ先輩とでも読んでくれな!シュウ!」


 やっと握手をするシュウ。


シュウ「はい、、よろしくお願いします。ワグ先輩。」


ワグ「いやぁ笑った笑った!能力上、人を驚かさずにはいられなくてねぇ!」


シュウ「…まんまと引っ掛かりましたよ。」


ワグ「まぁ怒るなって、ほらプレゼントやるから。」


 ワグが渡してきたものはあの高性能な通信機だった。



シュウ「これってあの通信機ですよね!ありがとうございます!」


ワグ「へぇー知ってたか。使い方は知ってるか?」


シュウ「まあ何となくですが、アリサさんに!」


ワグ「あ、アイツと面識あったのか。」


 ワグは少し怪訝そうな顔をした。


シュウ「アリサさん、俺のオペレーターなんです。」


 するとワグは驚きの声をあげた。


ワグ「ゲェ!あの小悪魔アーリーがオペなのか!!」


シュウ「小悪魔アーリー?」


ワグ「ああやつは悪魔だ。」


シュウ「え…そんな所、一切見えなかったですけど…」


 シュウはアリサの事を思い浮かべる。


シュウ「むしろ逆の天使…」

ワグ「ほらほらそれだよシュウ!」


シュウ「へ…?それ?」

ワグ「そう!それ!むしろ天使!そうだよ、アリサは天使だよ!いつも笑顔で、誰にも別け隔てなく優しく、話しても飽きないコミュ力、そんでなんといってもあの男心を動かす行動!!え?俺の事好きなの?と勘違いさせるもんがある!これで何人もの男が死んでいっただろうか……身近でコクって失敗したやつを知っている…アイツもアリサがオペだった!絶対アリサは男達を手玉に出来てるってことを知ってる!アイツは悪魔なんだ!」


シュウ「うーん…そうですかね?俺はそうは思いませんが…」


ワグ「いや!そうなんだ!俺らはアリサに負けてはならないのだ!」


シュウ(うーん…何だかアリサさん可哀相だな…)


ワグ「シュウお前も入れよ!アリサに負けない同盟に!」


シュウ「いや…俺は大丈夫ですから…」


ワグ「よし!お前はこれからアリサに負けない同盟の鉄砲玉だ!頑張れよ!」


シュウ「ちょっと!何で入ってるんですか!ってか鉄砲玉って死ぬ前提じゃないですか!」


ワグ「よろしくな!俺らはこれからは兄弟だ!」


シュウ「話聞いてますかー!?」




 その後シュウはワグの話に付き合わされ深夜になっても眠れなかった─


 

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