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Gris Persona -灰色の能力者-  作者: 緒方ユウ
一章 灰色の能力者
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第一章 4話 青春な昼休み


 シュウとトモは外の校庭付近のベンチに座っていた。


友樹「あんなんに巻き込まれてたら飯喰えねぇからな。美香には悪いけどあいつなら周りと上手く昼喰ってるだろ」


シュウ「確かにそうだね。でもいいなぁートモ本当モテモテじゃん女子に」


 シュウはジトーとした目でトモを見る。それにトモはうーん…と眉間にシワを少し寄せて答えた。


友樹「俺はもっと普通に学校生活送りたいんだよな……」


シュウ「でも彼女とかほしいでしょ?」


友樹「いや、要らない。今は要らない。俺が大学生になってからでいいかなー」


シュウ「うわぁ贅沢だなぁトモは」


 シュウは妹が作ってくれた弁当をトモは買ってきたコンビニ弁当を食べていた。

 シュウとトモの家は母子家庭だ。シュウの母は仕事が忙しく早朝から家に居ない、だからシュウと妹が家事をやりお互いをフォローしあっている。トモの家は…よく分からない。そう言えばあまり家の話を聞かないな。


 二人は他愛ない話をしながら食べていると、トーントーンとサッカーボールが飛んできた。


 トモはバッとすぐ立ちあがりボールをリフティングして勢いを無くし足下に抑えた。



サッカー男子「すいませーん!食べてるところに!」


 向こうでサッカーをやっていた一人の男子が駆け寄ってくる。


友樹「あぁ別に良いよ。ホラ」

 トンとボールをパスする。


サッカー男子「ありがとうございます!」


 すると向こうから一人の大人がやってきた。近藤先生だ。


近藤先生「いやぁごめんなさいね。私としたことが変な方向に蹴ってしまって、」


友樹「先生か、最近どうですか?」


近藤先生「はい、中々調子良いですよ皆」


 近藤先生はサッカー部の副顧問だ。実は少しだけトモはサッカー部に入っていた事がある。


近藤先生「また戻ってはこないのですか?友樹くんが入ってくれたら全国も夢では無いのですが…」


友樹「ハハハ、それは言い過ぎですよ先生、俺もやりたいんですが……勉強が今大変なんで」


近藤先生「分かりました。あまり深くは誘いません、気が向いたら是非顔だして下さい。あ、どうですか?二人ともやりません?」


友樹「是非遊ばせて下さい。シュウ!やるだろ?」


シュウ「うん!勿論!食後の運動だね!」



 二人はサッカー男子の輪に入り楽しんだ、やはりトモは、ずば抜けて上手く、技術は郡を抜いてきた。

 こんな話がある。トモがまだ高校の部活に入っているときだ。トモはフォワード、前衛のエースストライカーだった。しかし、ある試合でキーパーが怪我を負い、キーパーが居なくなった。そのとき買って出たのがトモだった。その試合を観ていたが、めちゃくちゃ格好良かった。来る玉が吸い寄せられるようにトモのところに行き、その試合は相手に一切得点を入れさせなかったのだ。観戦していた女子も目が輝きまくっていた。


 そりゃモテるぜトモ。



 勿論、この昼のサッカーはトモのいるチームが勝利した。トモと近藤先生のボールの取り合いは凄かったが、やはりトモの方が上手だった。



シュウ「酷いよな、俺がボール持ってる時めちゃくちゃ本気出すんだから」


友樹「ハハハ!そうだったか?」



 そして、チャイムがなってしまい、急いで教室に向かったのである。

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