第一章 24話 まさかの幸運
あれから何事も無い、普通の授業が終わり明日が休日だと言うこともありクラスは皆いつもより賑やかで活気に満ちていた。一人だけ、片手で頭を抱えるよう俯き座っている美香を除いて。
シュウ「おいおい、美香そんなに辛いのか?提出物。」
美香「…うん。沢山あるし、分からない所もあるんだよね。」
シュウ「そうなのかぁ…うーん…提出日はいつなんだ?」
美香「結構早い感じ。」
シュウ「なら急がないとな…あ、そうだ!明日俺が手伝いに行こうか!?」
美香「いや…いいよ別に。流石に私やらなきゃだし遅れた分…」
シュウ「でもおかしいよな。俺に対しては何も課題やれとか言われてないんだよなぁ。」
美香「さぁ分かんないなー、ってか早く帰ろ?」
シュウ「あ、うん!まぁ近々言われるんかな?帰ろう!」
美香「きっとそうよ。理不尽だもん。」
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ポツポツと会話をしながら帰路に就くと美香の家付近に来た。ふと美香が何か思ったかのようにこう言った。
美香「決めた。明日は課題やらない!明日は二人で気晴らしにどこか出掛けよ!うん。そうしよう。それがいい。」
シュウ「いきなり言って自己完結しないでよ!(笑)」
美香「え?行かないの?」
シュウ「いや、暇だし行くけどさ。まぁ喜んでお供するよ!」
美香「よしよし!じゃあ決定ー!じゃあプラン考えたら連絡するね!」
シュウ「了解!美香に全部任せよう!」
美香「うん!じゃあまたね!」
シュウ「おう!」
シュウ(……明日…二人で…)
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ガチャン!
莉沙「あ、おかえり!お兄!だいじょう…ぶそうだね。良かった!元気になって!」
シュウ「え、あ!ただいま莉沙!そう?俺元気に見えるかな?」
莉沙「うん!朝とは打って変わってね!何か良いことあった?」
シュウ「んー…ふふふ。まぁな」ニヤリ
莉沙「お兄キモいなぁ。」
シュウ「やめろ。」
莉沙「あはははは!ご飯出来てるから食べちゃお!」
シュウ「うん!ありがとう莉沙!」
俺は思った。これはとんだ幸運が舞い降りた!!