第一章 23話 一通の気持ち
キーンコーンカーンコーン
ヒルヤスミダー! イッショニクオウゼー! ガヤガヤ
やっと待ちに待った昼休みが始まった。皆お馴染みのグループになり食にありつく。
シュウ(今日こそ美香と…)「なあ美香!一緒に食おうぜ!」
美香「いいよー。食べ、」
校内放送「生駒美香さん、生駒美香さん、職員室に来てください。」
シュウ()
美香「たかったけど駄目っぽいね、行ってくるよ!」
シュウ「あ、うん。了解。」(クソー!!!恨むぞマジで!!)
男子A「お?美香にフラれたなー?俺らと飯喰わねぇ?」
男子B「こっちこいよーシュウ!」
シュウ「はぁーしゃーねぇーな!食べてやるかー!」
男子B「おいおい、そこはありがとうだろうがよw」
今日は悪くない一日になりそうだ。
--------------------
キーンコーンカーンコーン
男子A「はぁ授業かー頑張ろうぜー」
男子B「次寝るなよ?シュウ」
シュウ「はぁ?俺意外とゆうし……優秀だからな!」
男子A「ははは!友修コンビだもんな!」
ハハハハハハハ…ヤベ!セキモドラネェト!
シュウ(友修コンビ…か…何かもう凄い過去の事に聞こえるな…)
チャイムが鳴って数分後ガラガラガラと教室の戸が開く。来たのは美香だった。スタスタと歩き、自分の席に座った。
シュウ「おいおい、遅刻だぞ?」ニヤニヤ
振り返り小バカにした感じで言う。
美香は少し俯いた状態で返事を返さない。
シュウ「ど、どうしたんだ?職員室で何かあったのか?」
シュウの内心では記憶が戻ったのかと焦りが出る。
シュウ「……美香?」
スッと顔を上げ芦屋の眼を見て言った。
美香「最悪。」
シュウ「っ!?」
美香「これまでの提出物めっちゃあるんだけど。終わらないわマジで。」
シュウは人生で一番ホッとしたかもしれない。
シュウ「ま、マジかー、そ、それは大変だなー俺も手伝うぜ!」
美香「私だけで頑張るよ、適当に。」
シュウ「あ、だって放課後遊びに出掛けるんだべ?一緒に!」
美香「あー…ごめん、今日は無理っぽい。色々他にもやらなきゃいけないからさ。」
シュウ「あ、あ、そうだよな!じゃあまた今度にしよ!」
担任「はい!では、えー授業を始めるぞー」
美香「ほらほら、前を向いて!授業始めるよ!」
シュウ「お、おう!」
そして残り五、六限の後半戦が始まった。