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Gris Persona -灰色の能力者-  作者: 緒方ユウ
一章 灰色の能力者
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第一章 20話 昼休み

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キーンコーンカーンコーン


担任「えー今日の古典はこれで終わり。では昼休みに入ってくださーい。」


 ガタガタと教室全体が賑やかになる。机を繋げ共に飯を喰う者も入れば購買や学食へ行く者も。皆色々な形で食事にありつく。


 シュウはいつもはトモと美香を含めた数人で食べていた。だが、今となってはトモは居ない。美香はというと数人の女子に囲まれてまだ質問責めにあっていた。恐らくあのメンバーで食べるのだろう。


シュウ(俺は……今日は適当な外のベンチでゆっくり喰うか。)


 別にシュウ自身、友達が居ない訳ではなく逆に居る方である。だが今日は男友達に面倒な質問責めにされると思うと嫌気が差すので一人でゆっくり食べる事にした。


 購買でカレーパンとやきそばパン、そしてパックの牛乳を買い学校裏の小さな広場で細々と食べる事にした。


ガサガサ モシャモシャ, パカッ ゴクゴク…


シュウ「はぁー…」

?「あれあれ!どうしたのー?こんなとこで!」

ビクッ


 驚いたシュウはサッと振り向くとそこには隣のクラスの成瀬愛歌が居た。


愛歌「珍しいじゃん、こんなとこで。」ニヤニヤ


シュウ「ビビったー…愛歌さんかぁ」


 シュウはあまり成瀬愛歌の事は好きでは無い。人を裏でバカにしていそうな、男を自分の玩具としか思ってそうだからだ。だからこそ、シュウは成瀬と話す時は、壁を作るように敬語で話す。


シュウ「愛歌さんこそ、ここで何しに来たんですか?」


愛歌「ってかてかさーなにその敬語ーずっと思ってたんだけどうちらタメだよー?敬語の必要ないからー」


シュウ「いや、俺は敬語でいかせて頂きます。それで、何しにここへ?」


愛歌「なにそれうけんだけどw まぁいいやー何しにって? んー…秘密って感じ?」ニヤニヤ


シュウ(あ、これ面倒臭いやつだ。)「あ、自分居ない方が良いならどこか行くんで。」


愛歌「はぁー?深く聞かないのかよー!まぁどっちでもいいけどさー。んー別にどっか行かなくてもいいや!何か何も無さそうだし!」


シュウ(あ、自然に出れなくなった。長続きしそうだなこれ)


愛歌「ってかー!トモ君とか美香とか色々大変だったんでしょー?大丈夫だったのー?」


シュウ(ほら来た。面倒臭い。)「まぁ大丈夫だよ。美香も元気そうだし、トモも海外で頑張って」

愛歌「トモ君本当に海外に行ったのかなー?」


シュウ「(っ!?)何でそう思ったんですか?」


愛歌「いやー?何となくって感じー?でもうちって勘はよく当たるんだよねー」ニヤニヤ


ゴクッ…


 生唾を飲み込むシュウ。冷や汗が流れそうになる。


愛歌「あー!昼休憩終わっちゃう!うちもう行くわー!じゃあねー!」ニコッ

笑顔で手を軽く振り去っていく。


シュウ「………」


キーンコーンカーンコーン


昼休み終わり10分前のチャイムが鳴り響いた。

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