第一章 14話 想い出
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次の日になった。
俺のしてしまった罪は重い。俺は本当に浮わついていたんだ。何故、何故トモを殺してしまったんだろう。もっとこうなる前に何か出来たはず、もっと選択肢は無かったのか。
それよりも…
シュウ「何で、最後の言葉がありがとうだったんだ、何で…何で泣いてたんだよっトモ!!」
今日も涙が止まらない--
シュウの思い出にはいつも友樹が居た。
美香との三人の思い出……遠足や修学旅行、卒業式も勿論一緒だった。
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シュウ『同じ高校さ、三人で受けない?』
美香『それいいね!三人となら、うち勉強頑張れるよ!』
友樹『面白いなそれ、じゃあ……俺も頑張らなきゃな』
美香『そこ!シュウ!二次関数の答えが違うよ!』
シュウ『うわ!初歩的なミスしてるし!』
美香『トモに至っては全く出来てないじゃん!』
友樹『こんなんできて何か得あんのかよ…』
美香『一緒の学校行こうって決めたじゃん!頑張ろう!私達三人なら……そうでしょ?シュウ!トモ!』
シュウ『俺ら三人が一緒なら何だって出来る!』
友樹『はぁ、分かった分かった。頑張るよ。』
美香『ねぇ!ねぇねぇ!見て!!見てよ!!』
シュウ『見てるよ!見てるよ!美香!!やった!!俺達やったんだ!!!』
友樹『マジか……俺の番号も……書いてあるな……』
美香『うっ、うっ、私本当に嬉しいよ……』
シュウ『ああ、ズズッ俺も嬉しいっ!!』
友樹『お前ら……泣くなよ……泣くところじゃないだろ?』
シュウ『そういうトモも泣きそうじゃんか!』
友樹『ぐっ……俺は、泣かない!』
シュウ『ズズッ何だよー!今更だぞー!トモ!』
美香『本当に……本当に良かったよ……』
ずっとずっと一緒だった。
友樹『……シュウ、うちの母親また離婚だってさ、これで3回目だぞ、しかも新しく子供も作っておいてさ』
シュウ『まじか、トモの母さんは本当見境無いんだな』
友樹『全く、嫌になるぜこの家族』
シュウ『待て待てトモ、居るじゃないか!家族と言っても過言じゃない人達が!』
友樹『まさか、お前と美香とか言うんじゃないだろうな?』
シュウ『ん、何だよー嫌なのかー?』
友樹『フッ、バカか、家族より頼りにしてるよ』
シュウ『俺は二人の前から居なくならないし、いつでも頼って良いんだからな!』
友樹『ありがとう、シュウ。本当に』
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