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第三章 16話 激戦する作戦


イタリア、ドロミーティ山岳に到着した討伐一向。


今回の任務の内容はこうだった。


まさかガンビーノ盗賊団が密告しているとは知らない神代達が山小屋に入る。そこには、菱村が待機。菱村の能力は[反発する]能力。同じ物質、体質の物を反発して吹っ飛ばす事が出来る。その力を使って床の材木同士を反発して三人を吹っ飛ばす。


神代は龍義のもとへ、時田は焔、九十九はロッドと能見に行くようにする。そこで対峙し、対処するという作戦だ。もし危険を感じたら即退散。一人の命も無駄にしないというやりかたをする。



菱村「まあ!楽勝だよな!!所詮三人だしよ!隊長も居るし、このメンバーなら負ける気がしねぇよ!」


龍義「過信しないことだ菱村。慎重にやらなければ全滅もありえる」


焔「ありえねぇな。なんならアタシが全員燃やしつくしてやるよ」


能見「うーむ、それは心強い。だが、私も出る幕は欲しいところですな」


焔「うるせぇ。さっさと出んぞ」



五人は山小屋に向かう─



--------------------



既に菱村は山小屋で待機。各自持ち場に着き、その時を待つ。耳に付けている通信機でしっかりと情報は共有する。すると、能見から全体に通信が入った。



能見「うーむ、お出ましのようだぞ?」



能見、ロッド組の方からあの三人は姿を現した。焔からもその姿はよく見えた。あの、ずっと探していた、宿敵のクソやろう。


焔「時田ァ……っ!!」



今にも飛び出して燃やし尽くしてやりたい気持ちを抑える。時田は知ってか知らずか、若干口が笑っているようにも見え、更に怒りを買う。



焔「殺してやる……」



  大きな音が山小屋から突然起こる─


  これが今回の作戦の開始を告げるのだ─


───────────


 山小屋内─



菱村「よく来たな!」


神代「……」

時田「何?」

九十九「はい?」


 山小屋に入ってきた三人に元気よく出迎える菱村。時田と九十九はその陽気さに疑問が生まれる。そして、九十九が次の言葉を出す瞬間だった。


菱村「そんじゃあ、さいなら飛んでいきやがれぇぇぇ!!!!」



三人の床が突然一気に引き剥がれ、勢いよく飛んでいく。時田と九十九は足下の床ごと吹き飛び、壁すらも共に外に飛んで無くなる。二人は外に飛んでいった。たった一人を残して……



神代「……なんだいこれは」


菱村「何で、何で飛ばねぇ……」


神代「飛ぶ?飛ぶはずだったのかい?」


神代は歩いて菱村に近付いていく……



菱村「くっ、らああああ!!!!」



菱村はまた、同じ材質同士の木で出来た壁や床を神代に飛ばした。


神代「……」



神代はそれに少しも動じることなく歩き続ける。神代に当たる前にその木々はどこか消えてしまうのだ。


菱村「く、来るんじゃねぇ!!!!」



菱村は後ろにある暖炉に走り寄り、同じ材質同士重なるレンガを神代に飛ばす。しかし、それにも動じずまた消えていく。


菱村「嘘だろ……」


神代「驚いたかい?それとも怖い?君の表情からはそのような感情がありそうだ……羨ましいなぁ」


「羨ましいか?神代」


菱村「隊長!!」


神代「……」


龍義が神代の後ろに現れる。


龍義「神代、また罪を重くするのか?」


神代「やあ、龍。元気だったかい?」


-------------



九十九「痛ぁーい!酷いことするわ、本当」



ロッドと能見の所へ九十九が転がってきた。尻餅をついたこの女を見下すように能見は棍を向け、吐き捨てる。


能見「うーむ、下衆な女め。神代の玩具となったお前を時代から葬りさってやろう」


ロッド「……すまんが、そういうことだ」


九十九「酷いこと言うわ。私をどうするって?」



二人の男をバカにしたようにニヤリと見て立ち上がろうとする。


能見「ロッド!行くぞ!」


ロッド「……」



能見が素早く棍を九十九に突き出す。直ぐ様、九十九は後ろにステップして逃げる。が、突き出した後に能見は踏み込み、横に凪ぎ払う。


九十九「くっ!」


能見「うぅんっ!」


コツンと九十九の膝先に触れる。


九十九「キャアッ!!」ブワッ



急に九十九の体は浮き、その場に尻餅をつく。


能見の能力は、[転ぶ]能力。触れたものは平衡感覚を失ない、バランスを崩し転倒する。


能見「今だ!!」

ロッド「……」バッ



ロッドは手を九十九にかざす。すると、九十九の足が揃い、動かなくなる。


九十九「え!何!?ちょっと!?」


ロッド「これでもう動けまい」


能見「うーむ、取り敢えずは、終わりだな。大人しく捕まっておれ」


九十九「……さっき葬ると言っていたはずじゃ」


能見「うーむ、」ニヤリ



能見は顎を擦り、ゲスっぽくニヤリと笑う。


能見「言葉とは、面白いものだなぁ?」


九十九「コイツ……っ!!」


──────────────────


時田は焔の所へ飛ばされ、手を地面に着き、滑り来る。



焔「……時田ァ……」


時田「……女か、俺に何を思う」


焔は時田を強く睨み、恨みを込めて名前を言う。時田は鋭い眼光で焔を見つめる。


焔「殺す」シューーーー


時田「っ!?」



ボウッ!!!!!!─



時田に向かって地面から炎が沸き上がる。


時田「フンッ!」



時田は瞬時に炎を横に飛んで逃げる。



時田「なるほどな。よく分かった」


焔「チッ」


時田「あの時の女だな」



龍義と神代、焔と時田。



激戦待った無し─


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