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第一章 10話 ひびの入った青春
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……しっかり23時に着いたシュウだが友樹の姿が見当たらない。
シュウ(あいつ、はめたな俺のこと……)
っと思い友樹に催促の連絡を送ろうとした時だった、調度、友樹から通知が来た。
『相田友樹
たまたま職員玄関空いてたから中入っちまったわ。俺らの教室で待ち合わせな。』
『芦屋修二
は!?何て身勝手な!バレたら相当怒られるぞ!』
『相田友樹
夜の学校なんて早々入れるもんじゃないだろ?すぐ終わらせるからさ、大丈夫だって』
『芦屋修二
んー分かった!でも今回だけだからな!』
シュウ自身あまり乗り気では無かったが、今回は大親友のため仕方無く折れ、職員玄関から四階の教室へこそこそと向かった。
シュウが教室の目の前へ来た時、ふと中から話声が聞こえた。人数は二人、我愛する幼馴染二人だった。
シュウは予想外だったが喜びが溢れニヤニヤとしながら戸の引き手に手をかけようとしたが次の言葉が聞こえて手を止めた。
美香「トモ……私と付き合って?」
シュウ「………ん?」
シュウの口はひきつった。