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月夜と黒猫  作者: 陽夜
番外編
22/24

バレンタイン小話 sideりま

短いですがバレンタインなので

「神楽……チョコ……」

 この台詞に省略されている言葉は「あげる」ではなく「ちょうだい」である。神楽の執務室、通称神楽部屋にいつも入り浸っている私は、今日がバレンタインということも関係なくここに居座っている。あまりそういうイベントに興味はないが、たまには乗ってみるのも粋であろう。

 今日も今日とて忙しい神楽は、なにやら書いていた手を止めて引き出しから何かを取り出す仕草をする。いつもの通り応接用の机のところでくつろいでいた私は、神楽が何を取り出すのか気になって、ふかふかのソファーを立って彼のいる執務机に近づく。

「そう言うかと思って用意しておいたよ、ほら」

 そんな言葉と共に差し出されたのは、高そうな箱に入った粒チョコ。開けてみると一粒一粒綺麗に成型されているから、本当にお高いのだろう。全く神楽様々だ。

「ついでにこれも」

 続けて渡されたのは、あの細長い棒状の焼き菓子にチョコをコーティングしたもの。彼に似つかわしくない、赤いパッケージのアレだ。

「りまの好物でしょ?」

 我ながら表情に乏しい顔にも不思議さが滲み出ていたのだろうか。神楽がそう付け足す。

「ありがと……神楽も……食べる?」

「いらない」

そう言うと彼はふたたび書類と格闘を始めた。ここは大人しく引き下がって食べるのが一番だろう。

後で神楽の口に押し込んでやろう……。そう思いながら私は元いたソファーに戻った。

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