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篠塚碧の想い**大好きだよ、翠。

 (すい)、わたしのこと……覚えてないよね。


 姉でありながら、妹のあなたの面倒をろくに見なかったわたしのことなんか、もはや他人にすぎないよね。



 ごめんなさい……聴いてくれるとは思っていないけど、せめて言わせて。



 わたしね、別に翠のこと嫌ってた訳じゃないんだよ。


 そりゃあそうだよ! だって翠は、わたしの世界でたった一人の、大切な妹なんだからさ。



 ――でも、死んじゃった翠とは、もう会えないのかもね。



 残念だよ、ホントに……



 引っ込み思案なわたしとは逆で、あんなにお転婆だった翠が死んじゃうなんて、もちろん想像もしていなかったし、生きてるうちで一番泣いたかもしれない。



 翠ともっと、いっしょにいたかったなぁ……


 

 翠…………今、あなたはどこにいるの?


 翠……まだまだ未熟なわたしのこと、あなたには見えてるかな?



 翠、いるなら聴いてほしいんだ。



 ――大好きだよ、翠。

 

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