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未来を壊す事は出来るかもしれないが、過去は壊す事は出来ない

2010年11月12日の作品です。

 命の尊さを語るつもりはない。

 命の儚さを語るつもりもない。

 命の尊さや儚さを語っても命の重さは誰にも量る事は出来ないのだから。




 私は自分の過去を捨ててしまいたかった。自分の過去を消してしまいたかった。そして、いわゆる自殺と言われる行為を行った。別に自分の命を絶とうとした訳ではない。別に自分を殺そうとした訳ではない。過去を消してしまいたかった。捨ててしまいたかっただけだった。

 自殺と言われると、自分の命を絶とうとしたように聞こえると思う。でも命を絶つ事には躊躇いがあった。何故なら過去に一度、私は自ら命を捨てようとした。それは失敗に終わり、死よりもツラい現実と向き合う形になったからだ。

 だから、私は命を捨てようとした訳ではない。過去を自分の出生から今までの出来事の全てを消し去ろうとしたのだった。しかし、それも失敗に終わった。過去は消える事なく、自分に付きまとい、自殺行為の後遺症だけが苦しみとなって残った結果に終わったのである。


 私だけではない筈だ。自分の過去を消し去りたい人間は。自分の過去を捨ててしまいたい人間は。


 でも忠告する。過去は消せない。過去は消えない。未来を壊し、未来を潰す事は出来るかもしれないが、過去はいつまでも付きまとう。



 命の尊さを語るつもりはない。

 命の儚さを語るつもりもない。

 命の尊さや儚さを語っても命の重さは誰にも量る事は出来ないのだから。




 私は、そう……思う。


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