切り忘れ
新連載です!
番外編も届けるのでお楽しみに!
本作は不定期配信です。
今この頃、世界に浸透しつつあるVtuber。
今こそは市場を拡大しつつあるエンタメジャンルだが、最初は数人の視聴者から始まった。
そんな先人たちのお陰でたくさんの参入者が増え、事務所も多く設立された。
鈴川輪廻は事務所に所属しているVtuberだ。
その事務所というのも大手事務所の一つ、バビンスだ。
バビンスは基本的に方向性というものがなく、タレント一人ひとりが自主的にコンセプトを設定して、半ば自己プロデュースをさせるのが強みだ。
大手事務所だけあって所属するタレントの人数も多く、常に賑やか。(ちょっと賑やかすぎるくらい)
「今日もお疲れ様でした。おつりんね〜」
配信を閉じ、一息つく。
「つっかれた!体力ないくせに長時間やるんじゃなかった…」
「売れない、可愛くない、つまらない。私大丈夫かね?絶対大丈夫じゃないし、ゲームもうまくねえ。もう無理だ」
「こういうときは歌でストレス発散するのに限るわ」
「〜♫♪♪♫〜」
「音楽やっぱいいな。バビンスには絶対歌で勝負できないから封印しといてよかった〜」
「歌で勝負できるほど上手くも無いし、それならまだトークの方ががマシだよな」
「さてさてお風呂おふr……ん?え…?」
まずいまずいまずい。今の何?配信切り忘れてた?取り敢えず配信を消す。
「今日もお疲れ様でした。おつりんね〜」
『おつりんね〜』
『おつりんね』
「つっかれた!体力ないくせに長時間やるんじゃなかった」
『うん…?どうした?』
『まさかの切り忘れか?』
『地声カッコよ!どんだけ声作ったんだよ』
『輪廻が切り忘れとは珍しいな。ポンの印象ないけど」
「売れない、可愛くない、つまらない。私大丈夫かね?絶対大丈夫じゃないし、ゲームもうまくねえ。もう無理だ」
『ヤバい!割とガチでヤバい』
『ネガティブ思考過ぎんか?ワイらがいるやろ!』
『そろそろ気づいて…!』
「こういうときは歌でストレス発散するのに限るわ」
「〜♫♪♪♫〜」
『いや上手……!うまくね?』
『お嬢様、そのイケボで歌うなんて反則でしてよ!」
『ていうか今まで良く音楽やってなかったよな。これなら歌界隈で天下もぎ取れるやろ』
『なんで今まで歌枠とか歌ってみた出してこなかったんだろ?』
「音楽やっぱいいな。バビンスには絶対歌で勝負できないから封印しといてよかった〜」
「歌で勝負できるほど上手くも無いし、それならまだトークの方ががマシだよな」
『これで上手くないって……どんだけ自己評価低いねん!」
『まさかの無自覚って……こと…?」
『やばすぎる。あの低音でバッチバチに歌っておいて歌うまくないなんて…いくらなんでも無理あるぞ!」
「さてさてお風呂おふr……ん?え…?」
『おっと…気付いたか?』
『ハロー!』
『輪廻チワッス!」
やばいやばい!なんか変なこと喋んなかった?身バレ!てか地声バチバチにバレた。あんだけキャラ作ったのに!努力を返せ!こんちくしょう!
頭の中は混乱状態。するとスマホがなった。相手はマネージャー。やばい、絶対怒られる!!
「はい…もしもし」
〈やってくれましたね〉
「はい…やらかしました」
〈とりあえず炎上はしていません〉
「炎上してないんですか?よかった…!」
〈明日事務所に来てください。方向性について話し合います〉
「はい!」
ん…?方向性?
お読みいただきありがとうございます。
本作はVtuberがテーマのコメディです。
初の試みで番外編も書くつもりなのでぜひ完結までお楽しみください。




