私のエッセイ~第三十一弾:多言語学習雑記(その1)~英語の思い出
皆さん、こんばんは!お元気ですか・・・?
蒸し暑い毎日ですが・・・なんとか秋まで乗り切っていきましょう。
さて、表題のように、エラそうにエッセイ立てちゃってますが・・・この本文は、いわゆる「講義」でも、「青空語学教室」でもありません。
そんな大それたものではなく、「英語好きのつぶやき」といったところですかね。
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私は、皆さんのほとんどの方と同じように、中学一年生で、初めて本格的な「学校英語」というものに触れました。
それ以前には、小学校四年生の終わりごろに、国語の授業で「ローマ字」を習いましたが・・・「母音」と「子音」の違いもよく分からず、いつもテストは「0点」でした。
中学一年のときの担任は、N先生という方だったんですが・・・英語の先生だったんですヨ。
この先生ですね・・・非常にエネルギッシュな教師でしてね。授業形態は、だいたい「教科書の全員による復唱」でした。先生が教科書の英文を先に音読し、生徒があとに続いて全員で、同じ例文を復唱する・・・その繰り返しでした。
文法の項目もありましたが、「とにかく例文を体にしみ込ませろ!」という方針で、私たちはそれこそ「サル」のように仕込まれていきました。
この先生の方式で授業を受けた生徒はですね・・・なんと、ほぼ全員が90点以上のテストの成績をおさめ、脱落者は一人もいませんでした・・・!
で・・・二年生になって、N先生が別の中学に異動して、新しい「O先生」に変わったとたん、今まで一様に九割以上の成績だった生徒たちも、テストの点数がバラけはじめて・・・落ちこぼれのかわいそうな人たちも出てきてしまいました。
・・・この例からも分かりますように、語学学習において、「例文の音読」というものが、いかに大きな威力を持ったものかが、お分かりいただけるかと思います。
今の語学学習者は、けっこう「黙読」に走りがちですが・・・部屋で教科書を前にしたときに、ひとりで照れて恥ずかしがらずに、どんどん声に出して、例文音読に励んで欲しいと思いますね、特に生徒さん、学生さんには。
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私の入った高校は、県立の、いわゆる「自称進学校」ってヤツでしたが・・・とにかく、英語がうるさい学校でした・・・!
「鬼のT沢」という名物先生がいましてね・・・どこで見つけてきたんだか・・・いつも、「樫の木の棒切れ」を一本手にぶら下げていましてね。生徒に教科書の英文を読ませてから、「読んで意味!」と怒鳴り、生徒が日本語の意味を答えられないと、半分以上本気で「ゴツンッ!」と棒で頭を叩きました。
私なんか、しょっちゅう叩かれて、頭じゅう、コブだらけでしたヨ。
・・・今じゃあ、「体罰」でクビですわな。
でもね、その鬼教師の英語の教育方針が、当時では珍しかった「例文の暗唱」!・・・これだったんですわ。
私ね、この鬼先生に会うまでは、「例文を丸ごと暗記する」なんて、究極の「ムダ」だと思い込んでました。
ところがですね・・・この先生の言うとおりに暗唱するとですね・・・アラ不思議!、例文が自分の体の一部になったみたいに身についているじゃないの・・・!
この「例文の暗唱」ってヤツ・・・かなり重要、というか、これをすることなく語学を制することは、ほぼほぼ不可能ですね。
私が今、日々悪戦苦闘して取り組んでいます、「ラテン語」やら、「ゴート語」、「エトルリア語」といった、「会話というものに無縁」の、母語話者がゼロの「死語」だって、例文の音読による暗記・・・すなわち「暗唱」という作業は絶対に欠かせません。
この「なろうサイト」の語学力のある猛者の先輩方は、今回の私の初歩的な「常識」なんて、チャンチャラおかしいでしょうけど・・・何事も「基本」が大切だと思うのです。
特に、平成以降に英語教育を受けた若い世代の方の中には、授業で満足に「音読」「暗唱」といった重大作業の訓練を受けなかった方も、あるいはおられるかもしれません。
そんな私の考えもあり、上級者には「ウザイ」内容だったかもしれませんが・・・私の語学エッセイの「一発目」を、これにてシメたいと思います。OK牧場ッ! m(_ _)m