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040 誓い

「お前ら、なんでここに…」


オレは慰霊碑の前に立つ2人の元まで歩いて行く。


「なんでって、そりゃ当たり前でしょ?」


「ああ!復興も軌道に乗り始めたようだし、頃合いだと思ってな!それに、ラウトのその顔から城の中ではいいことがあったとみる!」


「頃合い?」


オレが首をかしげる。

するとレシアが足元に置いている鞄を持ち上げてオレに投げつける。


「わわっ!…な、何なんだよ」


「行くんでしょ?妹のパルちゃんを助けに」


「私たちは準備万端だぞ!」


レシアとエンジュが腰に手を当てて言う。


「お前ら……でも、これは」


「ストップ!もう、言わせないわよ!これはオレだけの問題だって。関係ないからって……私たちは、あんたについていくわ、何処までも。それに!足手まといにはならないわよ!なんてったって、私とエンジュは2人で円卓の騎士の一人を追い詰めたんだから!」


「おう!!そうだぞ!!私たちも強くなった!」


「ありがとな…」


「ふふーんっ!ま、まぁ、その話は旅の道中で沢山聞かせてあげるわ!」


えっへんと胸を張って言うレシア。すこし照れているのか顔が赤い。


「ふふ…ああ、楽しみにしてるよ」


オレはレシアからもらった鞄を肩にかけて背負う。


そして、慰霊碑の前に立つ。


腰を落として、一番大きな文字に手を触れる。

そこには《アルトゥル・ブルターニュ》と名前が彫られていた。


父さんの死は国民には病で亡くなったと伝えらえた。

また、アンブローズやパルの事は伏せられた。ランスロットや一部騎士の魔力が暴走したため城を破壊してしまい、魔獣はその影響で出現したと伝えられている。


大きな混乱を避けるためにとられた処置だ。


円卓の騎士のメンバーはオレが知る限りはほとんどが身を隠している。まともに人目に出ているのはガウェインくらいだった。

パロミデスやケイの消息は不明。他の騎士たちも、国には戻ってはいない。


そして、円卓の騎士はその強すぎる魔力から療養していると伝えられている。

国の軍事力のほとんどが魔法具を保有する数で決まっているため、その魔法具を使える者がいなくなれば国の危機だと混乱する国民を納得させるための処置。あくまでも休んでいるだけだと。


今後新しく円卓の騎士を作るのかどうかはガウェイン次第と言うことだ。


「父さん……」


他の慰霊碑の名前に目線を移す。そこにはランスロットやベディヴィアの名前も刻まれている。他にもたくさんの人の名前が。


自分たちが奪われたから、世界から奪い返すと言ったアンブローズをオレは許せない。こんなにもたくさんの人の死が。こんなに大切な人を失った人の悲しみが正当化されていいわけない。

グッと胸にこみ上げるものを抑え込み、立ち上がる。


2人の方を振り向きオレは言う。


「行こう。パルを助けに…」


「うんっ!」


「うむ!」


必ず助け出すからな…パル…!!


こうしてオレたちの旅はまた始まった。

復興する街を歩きながら空を見上げる。

ランスロットとの戦闘の時、レシアが言った言葉を思い出す。奪うだけじゃなく人に与えられる存在がこの世界には沢山いる。ここで一生懸命に復興に注力している人たちはみんなそういう存在だとオレは思う。


奪われたから奪い返して、殺されたから殺して。その後に残るは、憎しみと悲しみだけ。

その世界の先には何もない―――。ランスロットの言葉だ。


それでも、オレはこの世に絶望しない。奪い奪われるだけの世界じゃないと、信じて戦う。


オレは誓った。レシアとエンジュの笑顔を見ながら。

もう、失わないために。強くなると。















【 第1部 叛逆編ー完ー 】

「面白かった!」


「ラウトたちの行く末が気になる、読みたい!」


と思いましたら下の☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。


面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!


ブックマークもいただけると本当にうれしいです。


何卒よろしくお願いいたします。

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