第十一話
今話を読まれる前に本日は0時にも投稿いたしましたので、まだの方はそちらからどうぞ。
俺はステータスと唱える。
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レックス 劣等竜 LV1
筋力:120
耐性:130
魔力:0
咆哮、威圧、竜突進、伝心
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レベルは上がっておらず、ステータス値の変動も無し、伝心という技能が増えただけ、か……。
でも伝心技能は絶対に必要な技能だ。
俺が意識して「グア」や「グウ」などと言っても理解はされないだろうし、俺も理解されていないと感じてしまう。
そう考えると、今迄良くこの技能無しでやってこられたな……まあ、喋る機会が無ければ必要は無かったかもしれないが。
俺がステータスを確認していると村長が不安気な表情をしているのが目に入った。
「グウ…?」
(劣等竜一頭では不安か?)
俺は冗談でそう聞いてみる。すると村長は全力でそれを否定した。
それだけ俺は期待されていると考えて良いだろう。
「ガア…?」
(オークはいつ攻めて来るのだ?)
「あやつらにとって朝とは夜、それを踏まえると朝に攻めて来る可能性が高いかと…」
「ガウ…」
(それだけ分かっていれば十分だろう。一応聞いておくが、戦いに出ようと思っていたのはどれだけいる?)
俺が訊ねると村長が言い淀み、蜥蜴顔の男が話す。
「あなたが来る前まで考えられていた編成は私と、この村にいる戦闘経験のある男衆だけだ…」
それを聞いて俺は若干ホッとする。
この言い方ではきっと、負け戦になる予定だったのだろう。少しでも俺という戦力が補充できて良かった…。
聞きたいことが聞けた俺は眠りにつくために良さ気な場所で丸まる。
村長達は少し気が楽になったみたいだけど、それでもまだ不安は拭いきれなかったみたいだ。
(少しでも役に立ってくれよ、俺…)
どこか他人任せに言うが、その矛先は俺自身。
初めての命を掛けた戦い(熊は抜き)が他人(他魔物?)のためになるとは、俺も随分と異世界ファンタジーの風に当てられたみたいだ。
大多数の命が掛かっているのに血が騒ぐのは、腐っても竜種だからだろうか?
それとも俺って根っからの戦闘狂だったのか?
俺はそんな馬鹿なことを考えて眠りについた。




