惚れた勇者のために俺は魔皇になる事にした
彼は物心ついた時から〝魔術〟と言う物を見てきた、正確には祖父が研究してきたものを見てきたと言う物だ。
彼の祖父は現代では本気で信じる者もいない〝魔術〟と言う物を研究していた、と言っても祖父が出来たのは蓋をし空気を抜いた瓶に火を熾したり、常温で水を氷に変えたりと……それが出来たからと言ってそれがどうしたと言う物だった。
そんな小さなものでも彼にとっては憧れ、ワクワクする物に他ならなかった、だからこそ彼はそんな祖父の手伝いをし、当たり前のように自分がそれを引き継ぐものだと思っていた……。
だがそれはかなわない願いであった、彼はその身を病魔に蝕まれていたから。
家族、親友、此処まで手を貸してくれた先生、誰もが彼の死を察していた、だが彼の祖父は彼に言った。
「お前は生きる事を諦めるのか?」
彼は諦めたくないと返した、そう豪語した、そこで彼の意識は闇に落ちた。
そして彼が次目を開け、見たのは銀髪の美女の姿だった。
彼の祖父は現代では本気で信じる者もいない〝魔術〟と言う物を研究していた、と言っても祖父が出来たのは蓋をし空気を抜いた瓶に火を熾したり、常温で水を氷に変えたりと……それが出来たからと言ってそれがどうしたと言う物だった。
そんな小さなものでも彼にとっては憧れ、ワクワクする物に他ならなかった、だからこそ彼はそんな祖父の手伝いをし、当たり前のように自分がそれを引き継ぐものだと思っていた……。
だがそれはかなわない願いであった、彼はその身を病魔に蝕まれていたから。
家族、親友、此処まで手を貸してくれた先生、誰もが彼の死を察していた、だが彼の祖父は彼に言った。
「お前は生きる事を諦めるのか?」
彼は諦めたくないと返した、そう豪語した、そこで彼の意識は闇に落ちた。
そして彼が次目を開け、見たのは銀髪の美女の姿だった。
少年は眠る
2018/08/24 21:40