表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/9

プロローグ②

少し長くなってしまいました


次から本編が始まります

 トラックに轢かれ目をつぶって歯を食いしばった


 確かにびっくりするほどの衝撃があり 一瞬すさまじく痛かったが今はもう痛みもなく

俺はゆっくり目を開けるとそこは・・・・・どこまでも真っ白な世界が広がっていた


 俺はゆっくり起き上がりあたりを見ながら


「ここはどこだろ? ただただ白いだけで何もないぞ?」


 とつぶやくと


「こりゃ こりゃ! わしが目の前におろうが!! 無視する出ない!! というか 存在を否定するでない!!!」


 と起き上がった俺の目の前に先ほどから居た つるっぱげで ひげだけ見事に蓄えた よぼよぼの爺さんが仁王立ちしながら声を荒らげて言ってきた


「いえ無視したわけでも存在自体スルーしたわけでもなく ただトラックに轢かれたはずなのにここにきてしまって驚いてるだけです」


 と俺がいうと爺さんは 納得したような顔で うんうん と頷き


「それは仕方ないのぉ! して その理由もわしが今から説明してやろう」


 といい


「まず 主は確かにトラックに轢かれ死んだ それはもう見事な即死じゃった

主も予想はしているだろうがここは死後の世界の入り口じゃ そしてわしは主がいた世界でいう所の神じゃな」


と話し始めた

どうやら俺は死んだらしい ここから天国か地獄に送られるんだろうと思っていると


「普通なら今 主が思った通り死者は天国か地獄に送られるんじゃがここには普通こん

そのままどちらかに飛ばされてしまうのじゃが・・・・主の場合 ちと様子が違ってのぉ」


 と言いづらそうに切り出した

 俺は神と名乗る爺さんの言っている意味が分からず


「どうしたんですか?」


 と聞くと うむ といい


「本来 主があったあの事故では誰も死ぬ予定ではなかったのじゃ」


 と話の続きをはじめた

 俺はそれを聞き


「へ?」


 と驚くと神は


「そもそも主はバイトの最中 棚卸の品が崩れて落ちてきて下敷きになり全治2か月の怪我であの場所にいる予定ではなかった」


 と髭を撫でながら言った

 どういうことか自分で考え


「じゃ・・・じゃぁ 俺は小さな不幸を回避してでっかい不幸に乗っかって死んだと?」


と聞くと神は うむ そういうことになるな といい


「本来誰も死ぬことのない事案で死者が出たのでな わしが調べたところそういうことになった

ついでに主の今までの人生も覗いてみたが・・・・本来 一人が背負う不幸の量をはるかに超えて負った

きっと世に魂を送る段階で何らかのミスがあったようじゃ」


 と淡々と言ってきた

 俺は神の言っていることをゆっくり咀嚼するように自分に理解させると


「俺は生まれる前からツイてなかったのか・・・・」


という驚愕の事実にガチで凹んだ


「それでの? 生前 あんなに不幸だったのにもかかわらず まっすぐあきらめずに生きた主があまりにも不憫でな ここに呼んだというわけじゃ」


 と神がいってきた


「ここに呼んだって・・・それはどういう意味ですか?」


と俺はなぜ神がここに呼んだのか想像がつかなく素直に質問すると


「うむ 主がこのまま死ねば 地獄へ一直線じゃ 理由は本来死ぬ運命ではなかったので天国での空きがないためじゃ・・・ゆえに主よ そなたをほかの世界に転生させることにしたのじゃが どうかの?」


 と聞いてきた

 俺はいまいち理解できずにいると


「混乱は仕方あるまい つまりはこういうことじゃ 主を一度 魂にまで戻し 可能な限りミスだった不幸体質を取り除いた後 地球とは違う世界に生まれ変わらせて そこで人生を楽しんでもらいたいということじゃ」


 と言ってきた

 俺はその話をきき今までの不幸体験を走馬燈のように思い出し 次に神がいった不幸体質を可能な限り取り除いてくれるという言葉をかみしめ 生まれ変わるとしたら父や母には会えなくなるが 次は平凡な生活がおくれるのではないかという淡い期待が胸に広がっていき


「わかりました! 転生させてください!!」


 というと 神は にっこり微笑んで おぉ!決心してくれたか!! と喜んでくれたが

そのあと すぐに顔を曇らせ


「ふむ・・・魂を改善するとは言っても神にすらイレギュラーの事態を起こした主のことじゃ 油断できんのぉ・・・そうじゃ!! 主にはもしもの時のために『転生100回できる権利』を与えよう!!」


 と言ってきたので俺が へ? と変な声で驚くと


「実は転生はな? 行く世界と環境は完全にランダムなのじゃ! なのでどの世界にどんな姿で転生するか転生してみぬとわからぬのじゃ ゆえに! あやまって転生して即死んだ場合も安心の保険で100回の転生を繰り返せる権利を主の魂に刻みつけてやろう! さすがに100回も転生があれば大丈夫なはずじゃ!!」


 といかにも名案が浮かんだといわんばかりに テンションをかちあげ口早に言い切った

 俺はとりあえず ありがとうございます と一礼すると 神は満足げに うむうむ と頷き


「こちら側のミスもあったゆえ礼は不要じゃが 主はまっこと人がいいのぉ ・・・よし! わしは主を気に入ったのでさらにもう一つ! そうじゃのぉ・・・「保持」の力をやろう!」


と言ってきた


「保持ですか?」


と俺がきくと うむ! と神は力強くうなずき


「何度転生しても 記憶や体験したことを忘れない力 というやつじゃ!」


といい 我ながら大サービスじゃな! と自画自賛し これなら今までの体験を生かし 死ににくくなるじゃろうて! とニッコリわらって言ってくれたので

俺は神がそこまで気を使ってくれたことがうれしくなり


「何から何まで ありがとうございます! 次の人生はきっと平凡でも楽しい人生を過ごさせていただきます!」


と礼をすると神は 少し驚いたような顔をし


「欲のない男じゃな・・・・まぁいい 次の人生 幸多きことを祈るぞ!」


と言ってくれたので ありがとうございます というと よいよい! と神が笑顔で手を横に振った

次の瞬間 俺の意識は途切れた


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ