プロローグ
書き始めたばかりで色々拙いと思いますがよろしくお願いします。
今から約100年前、世界中の至る所にブラックホールのような黒い渦が出現した。街の中や山の中に現れたそれの中から突如として魔物や人たちが現れ人々に襲いかかったのだとか。
それは”災害”と呼ばれ人類は数多くの被害を負った。人々は都市や街に集まってはコンクリートで防壁を造り安全を確保した。だがそれだけでは確実に街を守れないと人々は武器を手に戦った。銃で撃ち、戦車で向かい、航空機で爆撃を開始した。だが大型の魔物は非常に硬くダメージは負わせられるものの殺せなかった。そんな時にブラックホールから魔物とは別に現れた人々、”異世界人”の魔法によって事なきことを得た。
戦いが終わり人類は異世界人との交流を試み、互いの文化を教え合ったりと様々な交流を深めた。異世界人は帰る方法が無いかを試みるも失敗、帰れないこと諦めた。最初はこちらの生活に驚きの連続で慣れなかったらしいが、科学を学び、知識をつけては次第に慣れていった。
人類は彼らに科学を教え、代わりに魔法を学んだ。魔法は人の体内に宿る魔力を変換して魔法として使う科学では証明できない代物であり、全世界の人々が興味を持った。何も無いところから炎や氷、雷などを出せるのだ。それだけではなく身体強化や防御など他にも便利なものがある。その便利な魔法で彼らも最初は本来会話が出来ない人類と会話をしていたらしい。
しかし魔法には生まれ持っての才能が必要らしくどうも誰もがバンバン使えるわけではない。魔力変換力というものがありその数値が高ければ高いほど強い魔法を使え、また体内に宿せる魔力量も多いのだ。逆に少なければ弱く体の中の魔力量も少ないらしい。努力次第ではその魔力変換量も上げれるらしいのだがそれでも生まれ持った才能には勝てないらしい。数値が高い人はその時点でエリートコース確定なのだ。
そんな魔法も利点ばかりではなく欠点もある。それが魔力。体内にある魔力量は人それぞれであり魔法を使用することで減り、無くなれば動けなくなるらしい。例えるなら車と同じでガソリンがあれば動き、無くなれば止まる。魔力が無くなれば激しい眩暈と頭痛に襲われて立っていられないほどなのだとか。魔力は時間経過で自然に回復できるので大丈夫なのだが、急激に魔力を体内に取り込むのは毒とされていて体に異常をきたすらしい。つまりRPGのようにアイテムで魔力を回復させることは危険な行為とされている。魔法はいいことばかりではないのだ。
それからは魔法と科学、彼らは教え合いながら互いに技術を高め合い、魔物からの襲来から街を守り、街と技術を発展させてきた。
それから約100年後の2020年、今―――――――――
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冬の寒さを乗り越えやってくる暖かさ、もう春の季節が顔を出している3月。学生は新しい学年に期待を膨らませたり、社会人になる人は不安と希望を胸に、大学に行く若者はこれから起こるであろう青春に待ちきれない様子だろう。しかし既に社会人である者は来る日も来る日も仕事三昧の絶望しかない。唯一の楽しみとすればGWの一週間程度の休みくらいだ。だがその次には五月病というサボりたい衝動に駆られてしまう。つまり社会人は大変なのだ。
日本の愛知県名古屋市、日本の中心の一つとして知られている名古屋の近くの街に俺こと山田圭士郎(やまだ けいしろう)は住んでいる。22歳、彼女はいない。名古屋からは徒歩一時間の距離にある田舎くさい街だが住めば都とはよく言ったもんだ。大都会の名古屋に住めばいろいろ楽になるだろうが今はこの多少小さくても住みやすいこの街のほうがいい。
部屋の窓から外を見るとさえずる鳥の声と道路を行きかう車と人、そして遠目に見えるのは街を守っている高さ6mはあるコンクリートの防壁がある。今までに魔物に侵入されたことは無いし、超えられたことも無い。街に近づこうものなら周りを警戒している軍の的になる。テレビでも街の防壁を超えられたとニュースになったのは今までで三度ほどしか見ていない。街に魔物達が侵入と聞けば確かに大ニュースだが今のところの被害者は数名程度で死者は聞いていない。
人々が安心できる理由は、軍とギルドの人間がいるからだ。約50年前に設立された人々を魔物達から守るため異世界人と協力してできた会社である。魔法を使える人や武器を持って戦う人達が主で構成されている各地に支部を持った今では大きな会社だ。
仕事内容は街から依頼された魔物の討伐、素材の採取のため街の外へ出たりとした傭兵課と会社から傭兵課の人を無線等でナビゲートしたりサポートする支援課の二つで構成されている。給料はよくそこらの一流企業にも劣らないくらいで休日は不定期だがしっかり貰えるし、ボーナスだっていい。残業も月に10時間未満のホワイトな会社だ。かく言う俺も株式会社ギルド東海支部の傭兵課に務めていたりする。今年で4年目になる。今日も今日とて仕事に向かわなければと準備をし始めた。
質問等などあればどんどんお願いします。