海松のお父さん
海松のお父さんはたぶん
なにかとってもすごい仕事を
しているというのはうかがっていたが
代議士だとは思いにもよらなかった。
安部は思った。
安部はそういうのを判断基準には
しなかったが、海松の家に呼ばれていったとき
その時、その海江田という名字とその
家構えでドキッとした。
そうか...そういうことか...
そして海松についていってみると。
そこにいたのは海江田議員だった。
僕は挨拶をした。
海江田議員は、その独特の微笑み方で
こちらにも会釈してくれた。
とても威厳がある厳しいオーラが
そこにはあった。
なにか逆らえないそういう感じがした。
海松の友達かね?
はいと安部はいった。
海松は一人っ子でね...
それを聞いてだんだんと
安部は言いたいことがつかめてきた。
それなりの教育はしてきたので
君もたぶん楽しく遊んではまぁいいかもしれないが
友達止まりにして紳士的に付き合ってほしい。
花梨さんからは、君については
聞いているが、僕は元々
こういう仕事上、あまり
噂は致命的な結果を伴うのでね、
立ち入って申し訳ないとはおもうのだが。
はいそれはわかっています。
お父さんはこういう固い性格だけど
とても優しい面もあるのよ...だから
許してねと小声で海松はいった。
僕は、ちょっと安心した。
ところで、君は好きな武将とかはいるかね?
武将ですか?
はぁ...武将では直江兼続が好きです。
直江か...世が世ならという人物だね...
どういうところが好きなのかな?
その魅力が好きです。
そうなのか...
中国の三国志は知っているね?
はいでは好きな武将は?
劉備です。
ほう・・・
では、他には?
武将ではないですが、坂本龍馬は
大好きですね...
ふむ、大体君というものは花梨さんから
聴いていたが、納得いったよ...
どうだね?
僕の門下生にならないかな?
えっ?僕はビックリした。
そうそう、実は君のお友だちの
羅刹君は、僕の門下生なんだよ...
えっまた安部はビックリした。
それは、議員になるための門下生という
ようなニュアンスだった。
僕でよかったらよろしくおえがいします。
という。
将棋はさせるかね?と海江田さんは聞いた
安部ははいといった。