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ロマンティックにマスミティック!

作者: BJ

   ★バーでマスミティック!★


皆さん今晩は

初めまして、マスミです

ファーストネームは【HAMADA】

フルネームはそう、【HAMADA−MASUMI】です

オーストリア人の父と埼玉県人の母との間に生まれたいわゆるハーフです

年齢48才、♂、185センチ、73キロ

ジェムス・コバーンをちょっ柔らかくした顔立ちでヘアスタイルは普通にサラッと7:3わけです

勿論ロマンスグレーです

ちよっぴり加齢臭漂う四十路男ですが、なんとかオーデコロンで加齢臭はごまかしています

職業:画家、近代キュービズム、ポジティブ派

趣味:レディフィッシング

結婚:バツイチ

子供:一人娘、【浜田クレモンティーヌとし子】21才、同居

好きな言葉:勿論【ROMANTIC】


今回は私の行きつけのバーでの出来事を聞いて下さい


このバーは私の行きつけで通い出してかれこれ20年あまりになるでしょうか、無愛想なマスターだけれどこのバーの雰囲気は私にとってなぜかしっくりくるのです。なんと言うか・・まぁ一言でいって【ロマンティック】なのであります。それに『リビドーの夜明け』というこの店の名前も意味は分からないけどなぜか気に入っているのです



「マスター、あそこに座ってるレディさ、僕が来たときからずっと一人で飲んでるね」


「・・・・・・・・・」


「何飲んでんの?」


「・・・・ブラッディ・メアリー・・」


「じゃ、そいつを彼女に、僕からって」


「・・・OK・・(このエロがっぱ・・)」


レディと私の顔が合う

少々驚き気味でキョトンとした表情のレディ

私は少し小首をかしげて微笑みながら彼女の方に手のひらを向け「どうぞ・・」といった感じのしぐさをしてみせた。そして彼女に乾杯のしぐさ


はにかみながらペコリと頭をたれ、照れ気味で乾杯のしぐさのレディ

ビューティフル!エレガンス!キューティー!ブラボーマスミッ!


私は間髪入れずサッと枕木から立ち上がりレディの方へと歩み寄った

この間が大事なのだ、この間を逃してはならない、これは長年の経験に培われた感が頼りなのだ


「横に座ってもよろしいでしょうか?」


「あ、ど、どうぞ・・」


近くで見ると何倍もビューティフル!エレガンス!キューティー!ビバッ!マスミッ!


「私、浜田マスミと申します、ナイッチューミッチュー・・レディ・・」


「あ、ど、どうも、初めまして安土桃山子と言います」


「これはこれはまたナイスなお名前で・・見かけないお顔ですね?ここへは初めてですか?」


「いえ・・2.3回ほど・・」


オーマイガッ!オーマイガッ!カミサハムニダマスミッ!なんて美しい瞳なんだ・・はにかんだ笑顔がまたたまらない・・おお神よ!


「ここへはよくいらっしゃるんですか?」


「(小声で)・・ブツブツブツ・・オーマイガッ、オーマイガッ・・・」


「・・・?・・・」


「・・ブツブツ・・ブツブツ・・イエス、イッツ、ミー・・」


「もしもーし!」


「!!え?・・」


「常連さんですか?」


「す、すみません、あなたの瞳の中に昨年行ったパラオ諸島の碧い海が見えたから私は今、その海の中でお魚さん達と戯れながらシュノーケリングをしていました!これはこれは失敬!」


「うふふふっ・・面白い方」


乗った!今、レディは針を口に引っ掛けたのだ、あとはバラさず丹念に釣り上げねばならない、それがレディフィッシングなのだ!


「そうですね《タマ》にこのお店には来るかな?《男》だから・・《タマ》に・・」


「・・?・・」


いかぁ〜ん!ついつい調子こいて下ネタにいってしまった!しかしもう止まらない、これが私の持病なのだ!


「今日はやけに客が多い・・しかも男性客ばかりだ・・1本、2本、3本、7本、8本・・まるでバナナの叩き売りだねアハハハハッ・・」


「酔ってます?」


「あなたにね」


「うふふふ・・またまた」


「アハハハハッ・・たまたま」


「何を飲まれてるんですか?」


「バーボンを君の美しさに驚愕する私のこの熱いハートで割ったやつさ」


「クスッ・・アハハハハッ、面白い方!」


「(自分の肩を見ながら)えっ!?おもしろい肩!?」


「アハハハハハッ!!」


「クホォッ!クホォッ!クホォッ!」


イェェエエッス!もう針は外れまい!もぉ〜うバラすことはあるまい!


「ところで2週間後に私の個展を開くんですけどよかったら一度是非、見に来てくれませんか?」


「個展?何の個展ですか?」


「絵画です。私絵描きなんですよハッハッハッ」


「わぁ〜凄い!私、画家の方なんて初めてお会いするわ!どんな絵を描かれるんですか?」


「それはそのあなたの美しすぎる瞳で確かめに来て下さいハッハッハッハッ」


「うふふ・・それじゃ時間があれば是非伺わせていただきますわ」


「光栄です、じゃぁ詳しいことが決まったら私から連絡させてもらいたいのですが、よろしいでしょうか?」


「ええ、良いですよ、携帯の番号でよろしいですか?」


「勿論ですとも」


ブラボー!ブラボー!パチパチパチ!ブラボー!私は私自身に喝采を浴びせかけた

男はみなグラディエーター

私にとって女性を目の前にすればいつでもどこでもそこはもうコロセウム

女性との会話はいつだってやるかやられるかの真剣勝負

会話という剣で女性のハートを突く!

情熱という剣で女性のハートを突く!

そしてフィニィッシュは欲望という名の熱く煮えたぎった肉剣で女性のアソコを突く!突く!突く!

優しく、そして激しく、荒々しくとどめを刺す!刺す!刺す!

旧約聖書にも書かれていた、「叩けよさらば開かれん」と

なにが開かれるのか?

女性のアソコに決まってるじゃないか


ここから何かが生まれるのだ

そこからすべてが始まるのだ

宇宙のからくり・・いや、宇宙自体も何かと何かのSEXによって始まったのだ

何かを生み出すのはその化学反応

男と女の出会いも、愛し合うということも、別れるということもこれすべて化学反応

私と彼女の実験はたった今始まった

さて、この2人の間でどんな化学反応が始まることやら


がんばれ自分!がんばれマスミ!ん〜ん,ロマンティックにマスミティック!


〓END〓





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