第101話 キャラクター紹介とキーワード解説 その2
その十一:不破響香
GSD司令室総司令。40歳。身長164cm。GSDにおける最高権力者。小松部長とは古い時代からの知り合い。優秀な女性リーダーの典型的な存在で実年齢よりもかなり若く見える。探索課に対しては信頼しているが、GSD内にスパイがいる可能性を感じて権田支部を設立し、権田財閥に内部調査を依頼する。太地と月人に大きな期待を寄せている。
その十二:貴船蘭
GSD総務課部長。38歳。身長154cm。見た目の威圧感はないが、誰にも忖度ない態度で接する。小松部長いわく怒らせてはいけない人。
その十三:加藤木あやか
GSD総務課所属の20歳。身長159cm。貴船部長から信頼されている真面目でしっかり者。太地のGSD来訪時に施設案内を担当。機動課ローダーのことが嫌い。
その十四:羽生優一
GSD研究課部長。41歳。身長171cm。双子の羽生姉妹の父親で、大の娘好きでGSD内では有名。六条勝規とは研究課で仕事をした仲間。太地と月人の助けになることを望んでいる。
その十五:練馬志の輔
GSD研究課所員。赤川区第一高卒業の29歳。身長160cm。研究課で六条勝規と仕事を共にしたことがあり、憧れの研究者として尊敬している。 現在GSD権田支部の研究課の部長として支部内の設備機器の管理や成美や太地のサポートを行なっている。
その十六:獅子王郡司
GSD機動課部長。57歳。身長190cm。獅子王大輔の父親。豪快な性格の赴くままに機動課を立ち上げたせいで、部下があまり育たずにNFNFのテロで半数が犠牲となってしまう。小松部長のことを可愛い後輩として慕っている。なんでも笑い飛ばす親分的存在。強さは不明。
その十七:宍土将臣
テロ組織:No Farmers No Future 、通称【NFNF】の最高指導者。
2013年生まれの44歳。2035年に東京第一大学を卒業後、大和農業技術開発研究所に入社。2年目でAI技術開発部の部長に就任。全日本未来農業組合の執行役員に就任。しかしNOUKAプロジェクトに対する日本政府への不満が頂点に達し、テロ組織NFNFを立ち上げて2040年に東京都庁ビルを爆破する。それ以降も永田町を幾度か襲撃し、今年になり関東大一揆を起こす。
黒般若の傀儡を操るローダーであり、白鬼、赤鬼、黒鬼からなる能面部隊を擁し、関東大一揆を仕掛けている。
色祭りの表彰式の時にディスプレイに映されるかたちで登場し、強烈な印象を植えつけたものの、実際にそれが宍土本人かどうかはわかっていない。
その十八:葛城聖司
青一高三年一組で東京都区別対抗学戦祭の青川区代表のメンバー。身長180cm。超絶イケメンで誰にも優しく振る舞う絵に描いたような出来る人間。権田成美がリーダーだが不足している部分を補う役割を自ら進んでこなす献身性も兼ね備えた完璧人間。太地との出会いでこれまでの自信を無くしてしまうがそれでも嫌悪感一つなく心から太地を友として接している。
その十九:鏡慎二
青一高三年一組で東京都区別対抗学戦祭の青川区代表のメンバー。身長182cm。メガネをかけて厳しく話しかける、曲がった事が大嫌い風の先輩。根は優しい男気溢れるキャラ。ゲーム制作では太地も唸るほどのアイデアを出すほどの実力。太地との出会いでエリート心がポッキリ折られてしまうが、それでも弟のように接する優しさを持っている。照れ屋。
その二十:東雲あかり
青一高三年一組で東京都区別対抗学戦祭の青川区代表のメンバー。身長159cm。青一高で一番の自由人。権力、名門等の力に対する興味が一切無い。面白そうなことが好き。忖度なく誰ともマイペースで会話する。裏表のない性格が成美から好感を持たれているお調子者キャラ。太地のこともヤバ過ぎて面白いから気に入っている。
その二十一:天月千早
黒一高三年のエースでマドンナ。身長164cm。美人で成績優秀、運動能力も高い。黒一高女子にとって憧れの存在。更に礼儀正しく、素直に負けを認めたり、感謝の気持ちを口に出せる非の打ち所がない性格。そういう完璧な人間性と実力を兼ね備えていることから成美にライバル視されているが、本人は特に意識していない。よく色々と気になってしまう。太地に好意があるかどうかは不明。
その二十二:永井みなと
黒一高三年で天月と共にダブルエースとして男子を引っ張る存在。身長179cm。天月同様に礼儀正しく、葛城と同じように周囲に気をつかえる優しさを持っている。本人は特に個人の優劣など気にしておらず、天月をたてて遠慮気味に立ち回っている。葛城の友人。
その二十三:羽生さやか
黄一高三年で双子姉妹の姉。身長161cm。GSD研究課の羽生部長の娘。リーダーシップを持っていて状況を的確に判断できるしっかり者。GSD開発の武器をロードして色祭りで戦ったが太地に一蹴される。後に引きずらないあっさりした性格。
強過ぎる太地に好感と興味を持っている。GSDへの就職が内定している。
その二十四:羽生瑞穂
黄一高三年で双子姉妹の妹。身長161cm。攻撃力やセンスは姉のさやかよりも上だが、考えずに突っ走る傾向があるため、常にさやかの指示を聞いて動くように意識している。語尾に「テヘ」をつけることがマイブームらしい。強過ぎる太地に好感を持っている。姉同様、GSDへの就職が内定している。
その二十五:六条早紀子
太地の母親。42歳。身長156cm。大のハイボール好き。父親が失踪した後、太地を女手ひとつで育てている。苦労や不安を顔や態度に出さない。太地が決めたことを否定したことが一度もなく、好きなように生きればそれでよしと思っている。ただ、GSDで危険な戦いに息子が身を置いていることを気付いていて、不安に思っている。父親がいつか戻ってくると確信している。
その二十六:六条勝規
太地の父親。太地が7歳の頃に突然失踪してから行方がわかっていない。天才的な頭脳を持っている科学者で、太地や探索課のエンドサーフェイスやGSDの基盤となっている設備を開発している。現在NFNF側にいるという説も太地は拭えずにいる。
その二十七:アズマミヤコ
東京都庁爆破テロの後、誰も立候補しない都知事選を背景に生み出された人類初のアンドロイド都知事。当時最先端のAI技術を用いて作られたアズマミヤコは人以上に優秀とまで言われている。
そして彼女はどれだけテロ組織に狙われ殺されても、バックアップデータから情報を共有し、数日後には新しい「アズマミヤコ」として復活できるという理由から「永遠の都知事」と呼ばれている。
しかし実際は、まだ捕まっていないNFNFの恐怖と戦いながら新都庁に引きこもって業務をこなし続ける日々だった。色祭り表彰式で太地の勇気ある行動によっで襲撃から逃れた後の都知事の言葉には、人間以上に命の大切さを感じさせられる熱い想いがあった。
<キーワード解説>
その一:Bloody Code
全ての人間にはBloody Codeがその体内の血液に存在している。そして人それぞれで違う種類、違う強さ、大小といった感じで異なる性質を持っている。
情報公開制限の範囲内で月人が説明した内容では、ローダーとして活躍できるBloody Codeをもつ人間は稀な存在で、その中でも、【アイドル】をロードできる人間は極僅かと言われている。研究課の羽生部長は太地のBloody Codeを「オールタイプの奇跡」と呼んでいる。
その二:エンドサーフェイス
Bloody Codeを読み込んで、現実世界へ可視化させる装置の総称。これまでリングタイプ(ブレスレット、足首、指輪など)、イヤリングタイプ、ネックレスタイプ、ヘアバンドタイプなどが登場している。チュートリアルの説明ではシール式やイヤホン式も開発されているらしい。一度ロードに成功したアイドルはローダーの設定次第で自由にエンドサーフェイスと現実世界を行き来することができる。ちなみに太地はアイドルに自由度を与えるために出入り制限を設けていない。
また、月人のエンドサーフェイスは他のシーカーと同じディープアマゾナイト製だが、特殊生成AI 【セカンドブレイン】が組み込まれている唯一無二の特注品。六太のエンドサーフェイスは別名「犬小屋」と呼ばれている。共に中に入っていても太地と念話で会話できる。六太が月人同様に会話できるのは月人のセカンドブレインとリンクされているから。情報は全て並列化されてる。
他のシーカーたちと遠隔で通話できているのは、エンドサーフェイスのリンク機能を活用しているから。関東圏程度の遠距離は問題なく交信できる。
他にもGSD製やNFNF製のものも開発されているが、六条勝規開発のそれと比較すると性能はかなり劣る。一般的にエンドサーフェイスからロードできるのは武器や道具といったものだが、もう一つ【スキル】を生み出す役割を担っている。
その三:アイドル
エンドサーフェイスによって読み込まれたローダーのBloody Codeを特殊生成AI 「セカンドブレイン」によって、3Dドールへ反映させ、現実世界に可視化させた像のこと。AIによって生成されたdollからAI-doll、そこから転じてアイドルと呼んでいる。六条勝規によって生み出されたアイドルを何故、NFNFの宍土将臣がロードできているのか、太地の中で引っかかっている謎の一つである。
その四:セカンドブレイン
六条勝規が開発した特殊生成AIのこと。GSDの研究課でもその存在を知られていないことから、六条が内密に製作したと考えられる。月人が圧倒的に強い理由はこのセカンドブレインが何らかの形で太地のBloody Codeに作用していると考えられる。詳細は何も明かされていない。
その五:ローダー
エンドサーフェイスでBloody Codeを読み込む者【loader】という意味で使われいる。
その六:シーカー
探索者【seeker】の意味で探索課の小松部長と宝生秘書以外のローダーのことを指す。
その七:スキル
エンドサーフェイスを装着したローダーはスキル(特殊技能)を習得する可能性がある。それもBloody Codeの資質次第であり、探索課は全員スキルを持っている。エンドサーフェスを装着していないと発動できない。
ちなみに【闇夜刀】はロードした武器ではなくスキルである。片瀬片奈本人も月人に言われるまであまり意識していなかったらしい。両者の違いはその後の成長度や自由度が大きく異なる。形を変えたりステータスによって成長できるのがスキルの特徴と月人は認識している。
ローダーの基本的な攻撃方法を以下に記す。
1)一般のローダーはエンドサーフェイスから武器をロードして攻撃。
2)スキル持ちのローダーはエンドサーフェイスからスキルを発動して攻撃。
3)太地はエンドサーフェイスからアイドルをロードして、アイドル自身が自由に敵を攻撃しつつ、同時に太地は取得したスキルで攻撃。
その八:GSD
政府特務機関で通称GSD<ジスド>。トップに司令室があり、その下に総務課があり、更に3つの部門【特殊防衛部】【特殊技術部】【特殊捜査部】に分けて構成される組織。
【特殊防衛部】には機動課、救援課。
【特殊技術部】には研究課、医療課。
【特殊捜査部】には探索課、調査課。
また、各部は施設で別れている。
ファシリティ terra <大地> 司令室
ファシリティ ventus <風> 総務室
ファシリティ ignis <火> 特殊防衛部 機動課、救援課
ファシリティ luna <月> 特殊技術部 研究課
ファシリティaqua <水> 特殊技術部 医療課
ファシリティ stella <星> 特殊捜査部 探索課、調査課
上記がGSD施設内にあり、下記の3施設はGSDと同じ黄山区の行政特別防衛区域内に建てられている。
ファシリティ tenebrae <闇> S級囚人収容施設
ファシリティ sol <土> 政府機関
ファシリティ lux <光> 新都庁
太地たちはファシリティluxの新都庁に訪問したことがある。
その九:NFNF
宍土将臣が最高指導者として結成されたテロ組織。農業を営んでいた人間が中心となって結成された組織というにはあまりにも襲撃方法がプロの犯罪組織の手口に似ていることから、NFNFの裏に何者かがいると思われる。月人はその存在をある程度想像できているようではあるが……




