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第83話『最後の試練 その3』

「ああ、本物じゃないけどな」


横腹を勢いよく蹴り飛ばされ、体が飛ばされる。


「うっ……!」


(なんで、確かに幻影は本物だった……アルベドの魔法だった)


違和感の正体。


「アルベドの――」


「ああ、偽物は魔法や性格。話し方を完全に真似るように設計されている」


「魔力は本体と完全一致だ――」


暗闇に沈黙が流れる。


「リ、リリス様……!」


脇腹を抑えて、ゆっくりと立ち上がる。


「ところでさ、偽アルベド。今は君1人……?」


「……いや、偽物はこの遺跡には複数体いる。俺はそのうちの1体だ」


(偽物でも、アルベド本人と同じで問いには答えてくれるんだ)


懐にしまったコアを取り出す。


「ところで、この光ってるコアが何かわかる?」


偽アルベドは私のコアを見つめると、不思議そうに問う。


「光る?何を言っているんだ、光ってなんかないぞ」


「へ?」


コアを見つめる。


たしかに光は一切放っていない。


「あれ、さっきまで光ってたはずなんだけど」


ふと懐を確認すると、コアが一つしかない事に気づく。


「あれ?じゃあこのコアはエレナのかな」


「知らんな、少なくとも俺には――」


すると、偽アルベドの体が勢いよく回転して、近くの壁に叩きつけられる。


「ナイス、ネオン!」


「は、はい……なんとかやりました」


(何か言いかけてたけど、まあいっか)


煙がゆっくりと晴れると、そこにはコアが転がっていた。


「よし!これで4つ目〜」


「リリス様のコアがないので3つですよ」


「あ、そうだった〜!」


――


【エレナ視点】


爆破魔法ブラスト


二つの重なったリリスの声が、静かに響く。


「ッ……防御魔法セーフティー!」


咄嗟に防御魔法を展開する。


ブラストは激しい音を立てて、防御魔法と衝突する。


(ッ……いくら偽物とはいえ、火力はリリスとほぼ同じ……!耐えられない……)


幻影魔法ミラージュ……」


影が揺れ、アルベドの幻影が偽リリスに向かって飛びかかる。


「今のうちに撒くぞ」


アルベドが私の腕を掴むと、地面に潜るような感覚に陥る。


(な、なにこれ!?……これがアルベドの影移動?)


すると、水中から水面に上がるような感覚で暗闇の廊下に這い上がる。


「とりあえず、偽リリスは撒けたな」


「ふぅ、さっきのってアルベドの魔法だよね?」


「ああ、いつも使ってる影移動だ」


「やっぱりアルベドの魔法って便利だね」


すると、廊下の奥から微かに声が聞こえる。


「声?誰かいるのかな」


「俺が見てくる、エレナは待ってろ」


そういうと、アルベドは影の中に潜っていった。


「んー、連戦で結構疲れたな……リリスたち、大丈夫かな」


遠目から声の聞こえる方を眺めるが、今だにアルベドは戻ってこない。


「大丈夫かな――」


アルベドの帰りが遅い。

気づけば、私は声のした方へ足を進めていた。


「動かないで」


「ッ……」


突然、背後から声をかけられる。


それも聞き覚えのある声――


「誰……!」


「振り向いちゃダメ。いい、話を聞くだけ聞いてね」


恐怖で体が硬直する。


そして、耳元に囁かれる。


「最後の試練、終わったら禁忌の大陸(リヴァイアサン)に来てもらえるかしら?お仲間全員でね」


そこには、微かな吐息だけが残った。


「な、なんなのよ……」


すると、通路の先に3つの影が現れる。


「エレナ〜無事?」


「……リ、リリス!」


リリスがいつも顔を見ただけで、心が弾けるくらいに嬉しかった。


「リリス!」


私は、無意識にリリスに抱きついていた。


「もう、エレナは抱きつくの好きすぎ〜!」


「もう、だって心配なんだもん!」


アルベドとネオンも、リリスの背後から静かに笑みを浮かべていた。


「ところで、なんで私たちは合流できたの?偶々……?」


「いや、偶然なんかじゃない。必然だ」


アルベドが二つのコアを持ちながら、静かに前に出る。


「このコアは俺が倒した偽物のコアだ。そして、こっちはリリスが持っていた偽物のコア」


「その光ってるコア、リリスのだったのね」


アルベドはコア二つを地面に置くと、光っているリリスのコアがゆっくりとアルベドのコアに向かって動き始める。


「う、動いた!?」


「いや、引き寄せられているんだ。

おそらくだが、コア同士は引かれ合うという性質があるんだと思う」


「ですが……」


ネオンが疑問を抱きながら、一つのコアを取り出す。


「こちらは、リリス様が倒した偽物のエレナ様のコアです」


そういうと、ネオンはゆっくりとコアを地面に置いた。


すると、そのコアはなぜかその場から逃げるように転がっていった。


「このように、コアによっては離れていってしまうんです」


「ん〜なんでなんだろ〜?」


リリスが覗くようにコアを見つめる。


「……磁石か」


アルベドが静かに呟く。


「磁石?……あー言われてみれば確かに」


一度、すべてのコアを均等に配置する。


「まずは第二試練で手に入れたコアだ。

同じ試練のコア同士は、すべてくっつくように近づく」


次に、第三試練の偽物のコア。


「これは――近づかない」


「なるほど!」


「ですが、それだと第三試練で偽物が襲ってくることに矛盾が生じます」


ネオンがアルベドに問うと、アルベドは第二試練の私のコアを影の中に落とした。


「おそらく、第三試練のコアは"同じコア"には近づかない。

逆に違うコアは引き寄せられているんだ」


すると、第三試練の私の偽物のコアがゆっくりと第二試練のコアに近づいていく。


「ビンゴ。……まだリリスの光っているコアとかわからない部分は多いが、ひとまず"第三試練"はクリアと同義だ」


アルベドは、すべてのコアを拾って懐にしまう。


「それで、中央とはどこだ」


「中央?なんで」


「覚えてないのか。ゲームマスター?誰かは知らないが、言っていただろ。すべてのコアを中央の扉に掲げるって」


記憶を整理して、思い出す。


「確かにそんなこと言っててような……」


すると、突然体が宙に浮く。


「へ?」


「あ、また落ちる〜!!」


「3回目だな」


「そんな冷静に数えないでください……!」


4人の声が暗闇に沈んでいった。


――第84話へ続く。

投稿遅れました。


今回はかなり説明が多くなってしまって、わかりずらいところが多いと思います。


なので、ここで軽くコアの解説をします。


まずコアは2種類あります。


・第二試練のコア

・第三試練のコア


まず、第二試練のコアの特性は


・同試練のコア同士は引き合う


そして第三試練のコアの特性は


・同じコアからは離れ、違うコアには引きつけられる


です。


結局わかりづらいですね^^;

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