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第79話『遺跡で待ち受けるのは』

少し時間が経ち、エレナが目を覚ます。


「ん……はッ!リリスは!?」


「えへへ、おはよ〜」


エレナと目が合うと、エレナは瞳に涙を浮かべながら抱きついてくる。


「うわぁぁぁん、良かったよぉぉぉ!」


「もう、エレナったら心配性なんだから〜」


エレナの泣き声に、ネオンの体が小さく揺れる。


「リ、リリス様……?」


ネオンはゆっくり体を起こすと、目が合う。


「ネオンもおはよ〜!」


ネオンは小さく笑みを浮かべると、私の手を握る。


「良かったです。私、信じてましたから」


「へへへ、なんか照れちゃうな〜」


すると、アルベドが立ち上がり、指を差す。


「そろそろ進もう。きっとこの先に"ナニカ"があるはずだ」


「そうだね、ほら!二人ともいこ〜!」


エレナとネオンの手を取り、一緒に立ち上がる。


「うん、そうだね。ありがとうリリス!」


すると、アルベドがゆっくりと緑色の光が光っている通路を進む。


「ついてこい。この先に空間がある」


「おっけ〜!」


――


アルベドについていき、少し歩くと広めな空間にたどり着く。


「いい感じに開けてるね」


「なにか居そうですね……」


「一応身構えておけ、何が来るかわからない」


周辺の壁に書かれている奇妙な文字が光る。


ガガガガ


突然重い音が空間に響き渡る。


「なんの音!?」


「……わからん」


アルベドは手にナイフを持ち、臨戦態勢に取る。


私も杖を手に取り、魔力を練る。


「警戒……警戒……!」


すると、どこからともなく私たちとは違う"聞き覚えのある声"が聞こえる。


『第一試練、動く戦士。挑戦者チャレンジャーのみんなは頑張ってね〜!』


「誰の声――」


その瞬間、緑色に光っていた文字が全て赤色に変わる。


――ドガァァァァン


突然、体の真横に大きな剣が振りかざされる。


(大剣ッ!?)


「背後だッ」


アルベドが影に潜る。


勢いよく振り返ると、大きな剣を持った石像が立ち尽くしていた。


「リリス、離れて!」


地面を蹴り上げて、石像と距離を取る。


「石像?なんでこんなところに……てかさっきまでいなかったでしょ!」


すると、石像は鈍い音を立てて、ゆっくりと首が動く。


(かなりの魔力が流れている。つまり、この石像を作った人はかなりの魔法使い!)


杖を石像に向け、魔法陣を展開する。


爆破魔法ブラスト!」


魔力が魔法陣に集中させ、勢いよく放出する。


――ドガガァァァァ


ものすごい爆音と共に、辺り一帯に煙が舞い上がる。


「ゲホッ……やったか!」


しかし、煙の中に大きな影が見える。


煙が晴れると、中から片腕の欠けた石像が出てくる。


「って硬すぎ!?」


「リリスのブラストでワンパンされないのは、なかなかの硬度よ……!」


すると石像が再び動き出し、剣を大きく振り上げる。


「やばッ!」


回転魔法ロール!」


ネオンが私の前に出てくると、石像に手をかざして魔力を放つ。


その魔力は、剣を包み込む。


すると、剣の軌道は大きく逸れて、地面を叩き割る。


「さすがネオン!」


「油断は禁物です……!」


石像は剣を地面をえぐりながら、薙ぎ払う。


地面魔法ギガグランド!」


エレナが魔法を詠唱すると、地面が裂けて、勢いよく壁が現れる。


「なにあの魔法!」


大剣は壁にぶつかる。


しかし、壁はいとも容易く粉微塵に消えてしまった。


「やっぱり所見じゃダメか……」


「いや、ナイス時間稼ぎだ」


すると、アルベドが石像の首元に飛び乗ると、ナイフで石像の首を破壊しようとする。


「やはり硬いな」


石像の首に小さな傷が出来たが、破壊とまではいかなかった。


「だが、弱点は感じ取れた」


アルベドが勢いよくナイフを投げると、石像の胸に傷を付けて弾け飛んだ。


「あそこに"コア"がある。コアを狙って爆破しろ」


「……オッケ〜!了解〜!爆破魔法ブラスト!」


魔力が勢いよく、石像に向かって放つ。


魔力は石像の胸部に触れると、勢いよく爆破する。


「よし、命中!」


煙で周りが見えないが、なにかが崩れる音が響く。


煙が晴れると、そこに石像の姿がなく、球体が転がっていた。


「ふう、なんとか勝てたね」


「そうですね、リリス様。お怪我はありませんか」


ネオンが近づいてきて、私の手の甲を撫でる。


「うん、大丈夫だよ〜!ネオンこそ傷は――」


すると、私の話を遮るように、再び声が聞こえる。


『おめでと〜!次の試練も用意してるから挑戦者チャレンジャーのみんなはまだまだ頑張ってね〜!』


「またこの声……しかもまだまだ続くの!?」


「そうらしいな。気を引き締めて行くぞ」


アルベドがすでに開けた空間の奥に続く通路を進んでいた。


「ちょ、待ちなさいよ!」


「リリス様もついていきましょう」


「……」


「リリス様?」


地面に転がっている球体を見つめる。


「この魔力、なんか見覚えがあるんだよな〜」


「リリス様……?」


「ああごめん!早く追わないと見失っちゃうぞ〜!」


こっそり球体を手に取り、懐にしまう。


微かに、体の中の魔力がみなぎる気がした。


――第80話へ続く。

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