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第72話『神と化した者 その1』

風を切り裂き、雲を突き抜けて悉命山しつめいざんの頂上に向かう。


「ネオン、ちゃんと捕まってる……!?」


「は、はい……しっかりと……!」


ネオンの手を握りしめながら、どんどんと上昇していく。


「見えた……!」


リアルの背中が見え、その姿を追っていくと、山頂へと辿り着く。


「ふぅ……リアル、追いついたよ!」


「ああ、遅かったな……」


リアルの言葉と同時に、背筋が凍りつくような禍々しい魔力が体を包み込む。


「ッ……なにこれ……!?」


「話は後だ……ミリアムを殺すぞッ」


リアルの視線を追うと、その先には一人の男が立ち尽くしていた。


(ミリアム……あの時の)


「お、お父様……!」


ネオンが男に向かって走り出す。


「待て、ネオンッ!」


リアルの声が響き渡る。


同時に、ネオンの体から血が吹き出す。


「ッ……!?」


「ネオン……!」


倒れるネオンの体を受け止める。


「大丈夫!?」


「なんで……お父様……」


ミリアムは軽蔑するような目で、ネオンを見つめている。


ネオンの瞳には微かに涙が浮かんでいる。


「……ネオン、私たちの前にいるのは」


ミリアムを見つめる。


『人間じゃない』


リアルと声が重なる。


ゆっくりとネオンを地面に寝かせて、止血をする。


「……ごめんね、ネオン。私はアイツを倒さなきゃいけないんだ」


ネオンを横目に、ゆっくりとミリアムに近づく。


「リアル・レフォーシティ……いや、貴様はとっくの昔にレフォーシティではなくなっている」


ミリアムはリアルに手をかざすと、ミリアムの手のひらが紫色に発光する。


「行くぞ、リリス・ハルカ」


リアルの体が燃え上がる。


「うん、わかってる」


私の背後に複数の魔法陣を展開する。


爆破魔法ブラスト……!」


魔法陣から同時に魔力が放たれる。


鏖炎おうえん流派モードッ……第一流儀・炎華楼えんかろう


リアルの体を覆う炎が桃色に輝く。

次の瞬間、炎は桜吹雪のように弾け、辺り一体を覆い尽くす。


「喰らえッミリアム!」


ミリアムの瞳が禍々しく光と、ミリアムの背中から羽化するように翼が現れる。


「ッ……!?」


ミリアムの手のひらから、辺り一体を覆うように発光する。


「く……前が見えない」


光が天に昇っていく。


「ッ……見えないな、攻撃が」


その言葉と同時に、リアルの体から血が吹き出す。


「そうだね……ッ」


私の手首からも血が吹き出す。


あたりには桜色の火花と、白色の布が舞い散る。


「見えない攻撃……早めに対処しなくては"詰む"ッ!」


リアルは顔を引き攣らせながらも、拳の先に魔力を集中する。


「第二流儀・一閃炎桜ッ……!」


リアルは勢いよく地面を蹴り上げると、ミリアムに向かって飛びかかる。


「リアル……貴様は死の底に送らなくてはならない」


ミリアムは空気を裂くように、拳を振り上げる。


同時にリアルの体から血が吹き出す。


「やはり見えん……」


(やっぱり見えない……)


けれど、わかったことが一つだけある。


(ミリアムは私が見えていない……!)


ミリアムの背後を覆うように、強大な魔力が一点に集中する。


――第73話へ続く。

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