第6話『毒ガエルの毒模様』
【翌日】
「それではギルドの説明をさせてもらいます!」
受付が元気よく説明を始めた。
「ギルドには3つのシステムがあります」
「まずは依頼クエスト、こちらは
困り事などを解決するものとなっています」
「探索クエストはギルドレベルに応じて様々な地帯の探索、狩猟などが可能です」
「最後にギルドクエスト、こちらはギルドレベルに応じて高難易度の狩猟クエストを提供します」
「以上がギルドのシステムの説明です」
ボ〜ッとしていたら、エレナに肩を叩かれる。
「わかった、リリス?」
「えっ……あーうん、そだね」
「聞いてなかったでしょ」
「はあ、まったく……」
エレナは呆れている。
私の能天気さに。
「まあ、とりあえず何か受けよ」
そう言うとクロエは、受付の隣にあったクエストボードに目を通す。
「うわ〜……クエストがいっぱい」
クエストボードにはさっき受付が言っていた、依頼クエストとギルドクエストが区分されて貼られていた。
「とりあえず受けれるクエストはーっと」
「これとかどう?」
クロエが指を刺す。
その先に書かれていた内容は――
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『毒蛙の狩猟』
目的:ムバールの狩猟
場所:フリル森丘
依頼主:ギルド
フリル森丘にてムバールの出現を確認。危険度は高くないため、クエストランクは⭐︎3とする。
ムバールの持つ毒はコブラの10倍と知られている。気をつけて狩猟を行なってくれ。
報酬:3000ゼリア
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「カ、カエル……!?」
エレナの悲鳴に近い声に、周りの人たちが一斉に視線を向ける。
「エレナ、うるさい」
「そ〜だぞ、エレナ!」
「うるさいうるさい!殴るわよ!」
「ひえぇ〜やめて〜」
頭を守るように抱えると、エレナは歯を食いしばって手を握りしめている。
(へへっ、やっぱエレナをからかうのは楽しいな〜!)
すると、エレナが震える声でクロエに話しかける。
「クロエ……!私カエル嫌いなので知ってるでしょ……!」
「うん」
「なんでコイツにしたの……!?」
「カエルだから」
クロエはエレナの問いに対して迷うことなく答えた。
「ほんと最低……!」
「まあ、早く行こ」
「嫌ァァァァァ!!!」
――
「嫌、嫌すぎる……!」
エレナが震えながら森に足を踏み入れる。
「ほら、行くよ」
「エレナ、行くよ〜」
私は、二人と別れて、森の中で痕跡を探す。
「ここら辺に足跡があったり……」
地面を這うように観察しながら道を進んでいると突然、液体状のドロっとした何かが手に触れる。
「うわっ、汚なッ!」
よく見ると、紫色で冷たいのに沸騰するかのように気泡が立っていた。
「うッ、なんか気持ち悪くなってきた……」
同時にめまいに襲われて、地面に寝そべる。
バサッ
(これ、もしかして毒だった……?)
――ギャァァァァァァァァァァ
朦朧とする意識の中、エレナの悲鳴が聞こえた。
――
一方その頃
【クロエ視点】
「ででででで……出たァァァァァ」
エレナが尻もちをついて、ムバールを見つめる。
「うっ、無理ぃ……」
バサッ
すると、エレナはそのまま地面に寝そべるように倒れた。
「……気絶した。エレナってこんなにカエル嫌いだったっけ」
気絶したエレナを横目に、ムバールと視線を交わす。
「まったく、可愛いじゃん……カエル」
――ゲロっゲロっ
すると、ムバールが毒を撒き散らしながら飛びかかってくる。
「でも、傷つけるのは許さない」
魔力を溜め、地面に手を触れる。すると、地面が揺れて大きな盾が私とムバールの間に立ち塞がる。
「私の魔法……矛盾魔法を見せてあげる」
――ゲロロロっ!
ムバールはそのままフルウォールの盾に衝突する。
すると、盾が大きな刃へと変形してムバールに降り掛かる。
「矛盾魔法、攻撃と防御を両立できるカウンター型の魔法……ってところかな」
フルウォールの刃はムバールの体を真っ二つにする。
刃は消えてムバールの亡骸がそこには残った。
――
【戻ってリリス視点】
「ゲホ……触っただけでこんな風になるの〜……!」
森のど真ん中で大の字になりながら、寝そべる。
「これ、マジで毒だぁ〜……」
そして、完全に意識を失う。
さよなら世界、おはようNEW WORLD。
リリス、気絶
――第7話へ続く。




