第22話『氷の鳳王 1 』
冰風が吹き荒れ、視界を塞ぐ。
「うぅ〜相変わらず寒いね〜……」
「そうね、とりあえずこれを飲んで」
そう言ってエレナが私たちにドリンクを渡す。
「ふぅ……早速痕跡を探そう!」
痕跡を探そうと別れる。瞬間、風がさらに吹き荒れる。
「うぅ……風が強いよ〜……」
すると風の中に影が見える。
「あれ……もしかして〜!」
風の中から大きな翼を閉じて突撃してくる。
「うわぁぁぁぁ!?」
咄嗟に飛び込んで回避する。
私の声に気付いたのか、エレナとクロエが駆け寄る。
「どうしたの……!?」
「大丈夫、リリス」
「うん……なんとか、でも見つけたよ!氷鳳!」
視界の先には巨大な翼を広がる氷鳳が微かな太陽光を遮る。
「さっそく!爆破魔法《ブラスト・弱連》!」
魔法陣が展開され、爆破魔法《ブラスト・弱連》が放たれる。巨体を捉えると、爆音が響き渡る。
砂煙が舞い上がり、影が濃く映る。
「これじゃあ、まだまだよ!炎魔法!」
煙が払い切れる前に炎魔法が氷鳳を襲う。
灼熱が巨大な翼を目掛けて空気を蒸発させる。
ウココココカカカ
煙がさらに舞う。
煙は完全に氷鳳を覆い尽くし、光すらも通さなくなった。
「まだまだ〜!爆破魔法!」
魔法陣から爆破魔法が放たれる。そのまま煙を払うように直撃する。
ドガァァァァァァン
氷の破片が飛び散り、私たちを襲う。煙は完全に振り切れる。視界の先には、無傷な氷鳳がいた。
「ってえぇ!?なんで無傷なの〜!」
「あの氷、耐久力がとんでもない」
クロエが魔法で氷の破片を持ち上げ、見せつける。
「この氷、魔力構造が複雑なの。魔力を一点にいなして、その一点に火力を与える。つまり、攻撃しても、被害の受けない箇所で防御されるの」
「魔力を受け流す?ああ、もう!わからないよ〜」
私でも理解することはできなかった。まあ、わかったのはとりあえず殴るってことくらいかな。
「もう、頭が蒸発しちゃうよ〜!爆破魔法《ブラスト・弱連》」
すると、氷鳳が咆哮して突撃してくる。
「うわぁぁぁぁぁちょっとまってぇぇぇぇぇ!」
――ドカァァァァァァン
煙が舞い、視界を遮る。
「ゲホッ……みんなどこ〜……」
煙のせいで息はしづらいし、声も届かない気がする。
何よりも、煙が濃くて周りが見えない。
「痛ぁ……もう、転んじゃったよ〜」
手に冷たい感触がある。氷のような物が足元に散らばってるみたい。
「冷たッ……もう、早く帰りたいよぉ〜」
すると、氷が手を包むように増殖し始める。
「うわ、ちょっと!まとわりついてきたぁ!?」
みるみる内にどんどん氷は手を凍らせて、ついには動かすことすらできなくなった。
「うわぁぁぁぁぁん……エレナ助けてぇぇぇ〜」
しかし、私の声は煙の冰風に飲まれて消えていった。
そして、私の視界もどんどん白く変わっていった。
21話から22話まで1ヶ月も空いてしまいました。すみません!23話以降も頑張って書いて、投稿していくんでぜひこれからも見ていってください!




