第21話『たぶん、氷』
〜3日後〜
「リリスー、今日も行くわよー!」
部屋のドアが勢いよく開く。
それと同時にエレナの声が響く。
「嫌だ嫌だ!今日は寝るの〜!」
「ダメ!早く炎王竜を倒したいの!」
そう言って私の布団をはごうとする。あれから毎日のように朝から雷の魔物を倒している。それでもエレナは飽き足らないのか、今日も今日とで私を朝から起こす。
「お願いだよ〜今日は休ませてよ〜!」
「もーリリスったら……わかったわ、今日は寝かせてあげる」
「その代わり明日はしっかり朝から行くからね!」
唐突のエレナからの死刑宣告に驚愕を隠しきれない。まあ、今日休めるならいっか。
「じゃあ今日は起こさないでね」
そう言って布団に潜る。すると、エレナの後ろからクロエの声が聞こえる。
「エレナ、これ見て」
どうやらクロエがエレナに何かを見せているようだ。ペラペラと紙を開く音が聞こえるから本かな?
なんて思っていたら、エレナの悲鳴が聞こえる。
「なんでぇぇぇぇ……!?」
「最初から図書館行ってたら良かったのに」
あまりにうるさいので流石に目が覚める。私に気付いたのか、エレナがクロエから本を強奪して私に見せる。
「これー!なんで先に教えてくれなかったのよー!」
その本に目を通す。
そこには大海の主……リヴァイヴの弱点と思われる属性が書かれていた。
「弱点……氷……?あの、エレナ?」
「いやぁぁぁぁ、3日間雷属性の魔物を狩ってたのはなんだったの!!?」
エレナが珍しく、感情を乱している。そんな状態でも、さりげなく私の腕を掴んで外に引き摺り出す。
「うわぁぁぁぁぁ、まだ寝させでぇぇぇぇ〜」
「ほら、クロエも行くわよ!もう、なんでこうなるのよー!」
「え、嫌だけど」
クロエは拒否するが、エレナに腕を掴まれ結局連れてかれる。ちなみにルインは忘れ去られた。
――
「はぁ……はぁ……氷……氷の魔物をッ!」
エレナが眼をガンギマらせて受付を威嚇?している。
「はッ……はいッ!今すぐに用意します……」
受付は普段見ないエレナの姿に恐怖していた。
「こ……これとかどうでしょうか……?」
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『氷鳳ブルズの狩猟』
目的:ブルズの狩猟
場所:ロスカ寒冷区
依頼主:ギルド
ロスカ寒冷区にてブルズを確認。
クエストランクは⭐︎5とする。
ブルズの巨体から放たれる氷風は、絶対零度にも匹敵する。
気を付けて狩猟を行ってくれ。
報酬:7500ゼリア
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「⭐︎5ね、わかったわこれを受けましょう!」
エレナの機嫌が少しよくなった。
おそらく報酬が美味しいからだろう。
「これを倒すのね、私も同行する」
「氷は爆破魔法で吹き飛ばせるから大好きだよ〜!」
「よし、じゃあ早速ロスカ寒冷区に行くわよー!」
そうして、私たちはロスカ寒冷区に氷鳳を狩りに向かった。
〜一方その頃、ルインは〜
「ぐがぁぁぁぁぁ……はッ!」
目が覚めた。そして、カーテンを開き太陽を浴びる。
「今日はいい天気だ」
「それにしても、こんな時間なのにまだエレナは来ないな。まだ寝てんのか?」
「まあ、来るまでのんびり本でも読んでよっかな」
エレナが来るのを待っていた。
忘れ去られている事を知らずに。




