面接
昼も夜もきらびやかなネオンが輝く快楽の都市ニヨーク。
その都市の真ん中に巨大な戦艦の様なビルが立っている。
そのビルの最上階の部屋で悪の秘密結社ビフレストによる作戦会議が行われていた。
「クル坊がやられたわ。」
杖を持った女の子が部屋に現れそう言った。
彼女の名前はコヨミ、悪の秘密結社ビフレストのリーダーだ。
「クル坊がやられるなんて……」
「あいつは幹部の中で一番強い筈なのに……」
「もうお終いだ、逃げるんだ……」
集まった幹部達は諦めのため息をつく、その様子を見たコヨミは喝を入れるように杖で床を叩いた。
「何を諦めているの! 私達は世界最強の超能力集団ビフレストよ、こんな事で終われないわ! 」
「でもボス……クル坊もやられたんじゃ勝ち目がないですよ。」
「大丈夫よ、 私に考えがあるから!」
コヨミはふふんと自慢気に笑った。
数日後
「はいありがとうございました、次の方どうぞー」
悪の秘密結社ビフレストは田中を倒す為、求人雑誌に広告を載せ強い能力者を募集していた。
内容は時給55500〜68000円、交通費あり、賄いあり、という何とも信じられないものだ。
「ボス、次の方で最後です。」
眼鏡をかけた男がコヨミにそう言った。
この男の名前はタートル、人間の思考を読む事が出来る超能力者。
「分かったわ、それで次はどんな能力者なのかしら?」
「履歴書には爆発の能力と書いてあります。魅力的な能力ですが、字が汚いし顔写真も貼って無いので不採用ですね。」
「そうね、まあパパッと終わらしちゃいましょう。次の方どうぞー」
失礼します、と言って男が面接室に入ってくる。深くお辞儀をしてその男は元気よく笑った。
「鼻くそボンバー田中です、よろしくお願いします 。」
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