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第8章 命が宿るプレゼント(その82)

「そうだなぁ・・・。作者ももう死んでいるのになぁ・・・。」

祖父は、哲司の意見に同調するかのように言う。


「ええっ! そ、そうなの?」

哲司はまたまた驚く。

作者が死んでるのに、テレビでは毎週放送している。

その理由が分からない。


「ああ・・・、あの漫画の原作者は長谷川町子って言ってな。

確か、4~5年前に亡くなった筈だ。」

「・・・・・・。」


「それなのに、テレビでは今でも放送してるってか?」

祖父は、まるで哲司の心が読めるかのように言ってくる。


「う、うん・・・。どうしてなの?」

「テレビの漫画は、その作者が描いたものじゃないんだ。」

「えっ! そ、そうなの?」

「ああ・・・、別の人が作ってるんだ。」

「別の人?」

著作権などという難しいことは別にしても、哲司にもそんなことができるのだろうかという思いはあった。


「そうだな。もちろんひとりの人じゃないんだが・・・。」

「ん?」

「普通のテレビドラマと同じで、脚本と言って、お話の流れを書く人がいて、それにあわせて映像を作っていくんだ。

そして、声優さんの声を付けていく。」

「へぇ~・・・、そ、そうなんだ・・・。」


「もちろん、原作者である長谷川町子さんの許可をとってのことなんだが・・・。

それでも、やっぱり、少しずつそのキャラクターにも変化がある。

つまりは、原作とは微妙に違ったものになる場合もあるってことだ。」

「ふ~ん・・・。」



「少し横道に逸れたが、この“サザエさん”って漫画は、それだけ長い間皆に親しまれるものだったんだ。

半世紀、つまりは50年以上も昔から読まれたり見られたりし続けてきたんだからな。

そして、これからもそれは続くだろうと思う。」

「う~ん・・・。」

哲司は唸るだけになる。

毎週のように見ているあのアニメにそんな歴史があるとは知らなかったからでもある。


「でもな、じゃあ、どうしてそんなに長い間、人気があったんだろうな?」

祖父は、改めて哲司に問うてくる。


「う~ん・・・。」

哲司は答えられない。毎週見ているのにだ。


「ヒーローが居ない漫画だからだ。」

祖父は、その答えを言いたくて質問したかのように答えてくる。




(つづく)





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