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決戦

「で、おまえどうするんだよ?萃香先輩を生かしていいのか?」


朝、学校に着くと山崎におれはさっきまで起こったことを報告した。

山崎にも知っておいてほしいと思ったからだ。

もしかしたら、遠矢先輩と闘うことになるかもしれないのだから。


「お前は遠矢先輩の命令に逆らうことになるのだぞ?」


「いずれ...こんな時は来るはずさ。遅かったか、早かったかの違いだよ。おれは、しっかりこのことを遠矢先輩にいう。そして、このことは絶対に逆らわせない。例え、闘うことになってもね」


「あの、おくびょうもののお前が言うようになったじゃねぇか。しょうがねぇ..無茶を承知でおれも手を貸してやろうか?」

「いや、今回はぼくだけでやる。あの人は俺だけで勝たないとダメだ。なぜかそんな気がするんだ。そうじゃないとおれは正真正銘あの人を超えたってことにはならないからさ」

「わかった。じゃあお前に任せる。だけどピンチになったらいつでもいえよ。お前が逃げる時間ぐらい作ってやるよ」

「山崎くん..ありがとう」

「礼なんていらねーよ。遠矢先輩を倒すなんてお前ぐらいしかできねーとおれは思ってるんだぜ。だから..任せた。」

山崎くんはおれの心臓に拳で軽く叩いた。

すると、不思議だ。

力が溢れてくる...

これが信じられる力なのか...

1人の時じゃ考えられなかった。これが仲間の力なのだ。


「南雲にはおれが伝えておいてやるよ。だから安心して放課後生徒会室にいけよ」


「山崎くん..ありがとう..,」


「ありがとうなんて言葉は勝ったときにいいやがれ」


山崎くんは少し照れくさそうに笑った。


さぁ、いよいよだ。


ついに、放課後になった。

みんなが下校したり部活に行ったりする中、おれは生徒会室に向かった。

もちろん..あいつと戦うために。

1人の弱いおれじゃなにもできなかった。

だけど今はこの力がある。

この力で守っていける。

それに仲間もいる。

恐れるものなんて、もうなにもないじゃないか。


ガチャ


思い切って生徒会室のドアを開く。

そこには..いつも通り生徒会室に1人座っている遠矢先輩がいたのであった。


「それでどうなったんだい?朝倉さんは?」

「無事ですよ。無事におれが守りました。今もまだ生きています」

「どういうことだい?ぼくは殺してといったはずだが」


最初は、気分がよさそうにニコニコしていた遠矢先輩だったが少し、その表情が曇った


「会長..おれにあの人は殺せませんよ」

「ぼくに逆らうというのかい?」


遠矢先輩は静かにおれのことを睨む。恐ろしい目力だ。

正直いえばいますぐすいませんでした!と謝って萃香先輩を殺したくなるような怖さだ。

だが、もうおれは屈しない。

いろいろな人に力をもらったんだ。

こんな所で引くなんて男が廃ってしまう。


「はい。そのつもりです」

「そうかぁ...そうかぁ...ははっ.....なら..仕方ないよねぇ...?」


もう、あの壊れた表情にはニコニコしていた時の表情の面影を残していない。

残されたのは、殺気。

殺気だけで人を殺すとかの類の殺気だ。


「ぼくは逆らう人間が、この世で一番嫌いなんだ。やっぱり従順じゃなくちゃねぇ..ぼくの下ってやつは。君と戦うのはまだ早いと思ってるんだけどねぇ...」

「ぼくもそう思ってましたよ。」

「こんな所でやるのもなんだし、せっかくだから結界を使おうか」


会長はポケットからなにやら四角形の箱のようなものを取りだした。


結界解放ゲートオープン


会長が取り出した箱を天に掲げ、この言葉を口にした瞬間いつもの空間が異次元に変わった。

結界に入った経験はあるが作った所をみたことはなかったのだった。

普段の学校と全く同じ作りなのにどこか違う。

これが異次元だ。

長いすると気でも狂ってしまいそうだ。

さっさと、片付けよう。


「遠矢会長..実はおれずっと前からあなたのこと嫌いでしたよ。でも、そんなこと口にできないほどおくびょうものだったんですよ。でも...もう違う。今ならいえる。いろんなひとに支えてもらっている。これが力だって信じてます」

「そうか..ぼくは違う。なにをするにも1人でこなしてきた。だから生徒会もぼくだけでやってる。足手まといの力なんていらない。奴らはどこまでたっても奴隷でしかないんだ」

「話は...平行線上っすね..」

「そうだね。お互い会話で解決するなんてできない質なんだ。男なら拳でぶつかりましょうか!!!」


遠矢会長がおれに向かってくる。

いよいよ待ちにまった運命の決戦だ。

これに勝てばなにかかわるかもしれない。

おれは拳を釘に変えて立ち向かう。

お互いの火蓋が切って落とされる。

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