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お泊まり


「おっじゃましまーす♡」


「はいはい。どうぞどうぞ」


おれの家はそんな大きかったりも小さかったりもしないなんの変哲もない一軒家だ。

だからなにも面白いことなんて特にないのだが萃香先輩はなにか一つ一つ部屋を確認して一喜一憂してる。

正直すごくかわいかったが、あまり言わないでおこう。


「先輩は先にお風呂かご飯どっちにしますか?」

「なにやら、そのセリフまるで結婚してるみたいですね」

「ちゃかすなら、いますぐでていきますか?」

「嘘嘘嘘ー!!!どっちでもいいから追い出さないで〜」


萃香先輩が必死にしがみついてくる。

恐るべき力だ。おれじゃ引き離すことなどできなさそうだ。


「じゃあとりあえずお風呂入ってきてください。着替えは....どうしようか?」

「明くんのTシャツでいいよ?」

「なんかそれ色々とまずい気が..」

「じゃあ..裸?」

「それもう完全にまずいじゃないですか!!わかりました。わかりました。じゃあぼくのTシャツおいておきますんで」

「...覗きにきてもいいよ?」

「いきませんよ」


正直興味がないといえば嘘になるがそれは色々と道徳的にも危ない。


「とりあえず風呂場まで案内しますから」

「はーい♡」


おれは、1階の風呂場まで案内して。先輩にTシャツを渡して風呂場からでた。

夕食は..どうしようか...

なにか冷蔵庫にあったかな..

冷蔵庫を確認すると、THE残り物といったような面子が入っている。むしろそれしかない....

「うーん..まぁそれでいいか」


おれは残り物の適当なものを温めて夕食を作った。

それにしても..


「なんか..こうしてると..」


本当に同棲しているような気になってします。いつもは全くきにならないシャワーの音がやけに大きくきこえてします。

落ちつけ..落ちつけ..

おれは先輩を待っている間、ひたすら素数を数えることで精神統一をはかっていた。


「明くん?」


「んっ..」


誰かに呼ばれた気がして瞼を開ける。萃香先輩が隣にいた。気づけば少し眠っていたようだ。


「あっ..すいません..って..!!えっ..!?」


目の前の萃香先輩の格好はTシャツ一枚だった。かなり無防備かつ危ない姿だ。ぶっちゃけるとなにやらいけない雰囲気になってしまいそうな色気がある。

自慢の黒髪が水に滴っていて最高に色っぽかった。


「い..いえ!なんでもありません!すいません!入ってきますね!」


おれは全ての邪念を振り払い、急いで風呂場に向かった。そして無心のままにシャワーを浴びた。

なにか考えてしまったらさっきの先輩のことを思い出してしまう...

邪念を振り払うように無我夢中でおれはシャワーを浴びた。


そして、シャワーん浴びた後おれは残り物を萃香先輩と食べた。

萃香先輩はおいしいとよろこんでいて食べてくれていたが...正直内心悔しかった..

次はちゃんとお泊まりにくるようだったらもっとましなものを冷蔵庫にいれようと心にきめたおれだった...


そして、いよいよ寝る時間だ。

しかしおれの家には客間たるものが存在しない。

仕方がないので自分の部屋のベッドで寝てもらうことにした。おれはその下に布団を敷いて雑魚寝するつもりだ。


「わーい!明くんの生ベッドだ〜」

「生ベッドってなんなんですか..って..おれの布団の匂いかがないでくださいよ!」

「なんか明くんの匂いがする〜」


だめだ。先輩がどんどん変態チックになっていく。あんなに凛々しくてカッコよかった姿はもうどこにも残ってない。


「そういえば..先輩..親御さんに泊まるって連絡しないんですか?」


あんなに急におしかけてきたのだから当然親には連絡していないはずだ。しかし先輩は一切そういったそぶりを見せてすらいない。


「私の両親ってね..もういないのよ..」

「えっ..なんかすいません..」


思わぬ墓穴を掘ってしまった。おれはすごい反省したが今言ったことを取り消せるわけごない。後悔先にたたずだ。


「いいのよ、別に。だいぶ前だしね。もうそんなに気にしてはいないのよ..」


この話は地雷だな。急いで話題をかえようとすると、


「ところで、明くんにも両親いないよね?」


そうなのだ。おれにも..両親がいない。中学生の時にはすでにいなかった。


「は..はい..」

「やっぱりね..明くんって私と同じ匂いするもんね」


匂い..もしかして..さっきのベッドのこと..?


「そーいう匂いじゃないわよ。なんていうんかな..まぁこういうことはあまりいったらダメだから言わないけどさ..とにかく雰囲気が似ているのよね。」


おそらく 世界恩恵サーチバルのことなんだろうな..しかしあまり 世界恩恵サーチバルについては話せない..

なんとなくわかってしまった...


「なんか変な話になっちゃってごめんね。それじゃおやすみ☆..寝込み襲ってもいいよ?」

「襲いませんよ!!!」


夜は更けていった。


「う..うーん」


もう朝か..昨日はなにしてたんだっけか..

って..えっ!!!


目の前で寝ているのは萃香先輩だった。

あっ..そういやおれの家に泊まりにきたんだっけ..

っと..冷静にいられるのもここまでだった。手が何かを掴んでいるのだ。

恐る恐る確認してみると..

「んっ....」

妙に妖艶な声が響いた。

これは..二つの塊...ぷにっと柔らかい..

って...


「えええええ!!?」

「ちょっ..乱暴に..あんっ..」


あまりの驚きに力が入ってしまった。完全に揉んでしまった...

や..やわらけぇ..

それはまさに芸術だった。萃香先輩の推定Fカップの巨乳を揉んだ瞬間まさにそれは宇宙の神秘だった。


「って..すいません!!」


おれは慌てて手を離した。

しかしまだ感触が残っている。


「もう..明くんの..H♡」


「って!!なんでいるんですかここに!昨日はベッドにいたでしょ!」

「いやぁ..私寝相悪かったのかしら..おほほ..」

「おほほじゃないっすよ!絶対嘘ですよ!こんなピンポイントな場所にいるわけないですしそもそもおれの手の方向が明らかにおかしいしあげくには先輩..ねているフリをしてた感じでしたもん!かくじつに貴方の犯行です!」

「明くん名探偵になれるわね」

「そんな名探偵いやですよぉぉ!」

「いいじゃない。私のおっぱい触れたんだし。それとも..嫌?」

「い..嫌じゃないですけど..」


むしろ..嬉しい。しかしそれを肯定してしまったら..おれは..おれは..


「ならいいじゃない。さっ、今日も学校へいきましょう」


おれたちは適当に朝食を済ませたあと、用意をして学校に一緒に歩いて向かった。

もちろんそれが学校のちょっとした事件になったのは言うまでもないことであった。

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