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人質


「そりゃあそうだよ。なんせ君も罰はうけてもらわないと」


「それで..一体誰を殺せば」


「こいつだよ。」


そういって遠矢は資料のような物をおれに渡した。結構なページの量がある。おそらく10ページほどだ。そこにその人の名前や住所、 世界恩恵サーチバルの名前まできっちり書いてある。


「この資料をみたら大体のことはわかるはずだ。ようするにこいつを殺してこればいい。ぼくは短気だから期間は短い方がいい。そうだな..」


遠矢が3本の指を立てた。


「3..3ヶ月?」


「3日だ」


3日!?まだ、おれはこの人の顔も実際にみたことないのに3日で殺さなくちゃいけないのか!おれは、緊張のあまり、汗が止まらなかった。冬のはずなのに暑いと感じるまでだ。


「そして暴れさせないうち..つまり相手の警戒を完全に解いてから殺すのが望ましいな。

まぁ、よろしく。.....おい!!舌が止まってるぞ豚!!もっと気持ち込めて舐めろや」


「も..申し訳ありませんブヒッ」


遠矢が無茶苦茶なことをいった時、反論しようとしてくれた龍華さんだったがやはり逆らうことは無理ならしい。またペロペロという音が響き渡る。


「ったくよう..」


「イタッ!」


遠矢はなんと龍華さんの綺麗な顔を今度は上靴で踏み出した。


「しっかりおれにつくせよな。お前は明くんがころすまでの間とりあえず可愛がってやる。そうだ..あの屑を殺したとき一旦龍華ちゃんと山崎はそちらに返そう!それなら君も俄然やる気がでるだろう!」



ようするに人質ということか。


「わかったなら早くしろ。ノロマ」


おれは、急いでこの狂った部屋からでた。山崎がどうなるのかは分からない。龍華さんもあのままじゃどうなってしまうかわからない。

殺さなきゃ...

殺さなきゃみんなが大変なことになる..

誰かを守るために誰かを犠牲にする。

果たしてこの選択は、間違っているのか..間違っていないのか...

それすらもわからない。

ただ余計なことは考えず、資料に書いてある家の住所を目指して、ただおれは歩き続けた。

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