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G倶楽部戦記

永遠の瞬間  01

作者: 澤田 紅

その人がいたのは本当の事だったのか。

その人と過ごした時間はまるで夢のようだったから、本当は夢だったのかも知れない・・・でも、真昼の空に掛かる綺麗な月を見つけると鮮やかにその姿が、声が甦る。


『あれを見る度にお前を思い出せるように・・・』


優しく響く、深い声が。

私が思い出す様にあの人も私を思い出してくれるのだろうか・・・今この時も。




「どうしたちび、ディランが待ってるぞ。」

振り返ると護衛兼、子守り兼、インストラクターのアリスが待って居る。

身近の誰よりも大きく強いが、父ちゃんと母ちゃんには敵わないアリスはこの二年常にべったりとあきらに張り付いていた。

二年前に起こった暴動で、ついでの様に誘拐され丸三日監禁されたからだが、隙を突いて一人で逃げ出したのだからそれほど心配しなくても良いだろうに。

山の中でなら食べる物は幾らでも狩れるし、大概の水場も知って居る。

大型の捕食動物を避ける事も出来るし、何よりもうすぐ十歳になるのだから。


基地の中でも軍と避難民、不法入国者達が住む厄介事の多い地区に暮らしているあきらが、ディランの住む真っ当な居住区に追いやられるのは二親が基地外に出る時だった。

基地局の司令として、戦闘兵士としての仕事を持つキリ-とキッドはあきらだけの面倒を見ていられるわけでは無い。このフェニックス基地総てを見なくてはならなかった。

だから暴動が起こった時もあきらを一人残して出たのだが、片付けて帰宅した時あきらは其処に居なかった。

基地全部をひっくり返す勢いで探したが手掛かりひとつ無いままだったと云う。

それを聞いたのはあきらが帰り着いてひと月もたってからだし、教えてくれたのもアリスだった。

『キリ-とキッドは気が狂ったように探したんだ。もうあんな思いはしたく無いんだよ。』

あんまりにも張り付いているアリスに文句を云った時の返事だった。

『あの二人だけじゃない。俺達だって心臓が止まるほど心配したんだ。だから俺がつく事になったんだ。自分の身を護れない内は仕方が無いだろう。』

銃なら使えるが普段から持つ訳にはいかないし、体格からすれば確かに大人の男には敵わないのは事実だ。

こんな事じゃ役には立たない。

身を護るのは自分だけでは無い。二人分を護る為にはもっともっと強くならないといけない。

以来あきらはアリスに着いて本格的に格闘を習い始めた。


『なんだアリスに習ってるのか、私が見てやろうか?』

母ちゃんは強すぎるからまだいい。今はアリスで良い。

確かそう言ったらアリスが嫌そうな顔をして母ちゃんは大笑いしていたが、誰でもそう思うだろう。師匠と弟子ならまずは弟子を片付けて次に行くものだ。


最終目標は最強戦闘兵士の父ちゃん。

あの強い人がそう云った。

『お前の父ちゃんは俺より強い。』

だから訓練するのだと。

フェニックスの街であきらを連れて行こうとしたオヤジ三人をいとも簡単に片付けたあの人がそう云った。

あの人が云ったのだから私も負けてはいられない・・・が、アリスは異常なぐらい強かった。

片手でコロコロ転がるあきらに意地悪く笑って云った。

『キッドに辿り着くまで相当かかりそうだな。』

同じ歳どころか二つ三つ上の男にも勝てる私がこんなに簡単にやられるなんて。

腹立ちまぎれに組みついてぶん殴ったらアリスは両手を捉えて来た。

頭突きと蹴りで対応してもすぐに躱され、結局放り出されて終わってしまった。

やれやれだ。確かにこんな事では母ちゃんまでの道は遠い。

唯組むだけでは勝つどころか掌も届かない。


『ちび、体格では絶対に敵うものじゃ無いぞ。まずは躱しを覚えろ。捉まったら最後だからな。』

父ちゃん達の戦闘訓練を見て型は解かって居る。父ちゃんの助言に従って躱しに徹底したらアリスの動きが見えてきた。不利な筈の体格がこれに関しては実に有利に働く様でアリスの手は届かない。が、不意に伸びて来た掌は今までになく速く躱しきれない。

瞬間、意識する間もなく自分の手がそれを弾いていた。

アリスの驚いた表情。父ちゃんと母ちゃんの真顔。イヴは眼を真ん丸にしていた。

『それで良い、ちび。そのまま続けろ。』

父ちゃんの初めて聞く強い声に頷いてアリスに集中した。


格闘訓練は敵を制圧する為のもの。戦闘訓練は敵を倒す為のものだとその後で教えて貰った。

戦闘兵士の役割も。

『この向こうに日本陸軍の軍人が駐留してるな。彼らは表の部隊、正規軍だ。俺達は同じ日本陸軍でも裏組織となる。戦い方は似て居る様だが全く違う。G倶楽部は暗殺まで含めた非合法な仕事をしている。お前がどの道を選ぶかはお前が決めろ。勿論、軍人にならなくても構わないし、何処で暮らしても良い。自分が本当に遣りたい事を見つければ良い。俺もキッドもお前が元気で生きて居ればそれで良いんだ。』

誘拐事件から一年が過ぎ、アリスとの訓練で幾つかヒットできる様になった頃の父ちゃんの言葉にあきらは喜んだ。

これなら長い時間かけて考えてきた計画を実行できる。

後はアリスや母ちゃんともっともっと訓練して腕を上げておかないと。



『ちび、久し振りに田舎に行こう。』

母ちゃんと行く田舎は好きだった。年に二回は行って二か月は遊んで来るが、父ちゃんと行くとワニとも遊べないしカバにも触れない。危険すぎると父ちゃんは云うが、母ちゃんは大概笑って見ていて帰りに父ちゃんには内緒だと云う。何故だと聞くと父ちゃんは心配性だからと笑った。

確かにそうなんだろう。

母ちゃんが独りで出ると必ず追いかけて行くし、絶対に捕まえて帰ってきて説教をしている。気にもしてない母ちゃんには無駄だと思うが。


ジャングルの中に居る母ちゃんは基地に居る時よりずっと綺麗だった。

時々昔の話をしてくれる。カイルと那智と三人でこのアマゾンを走り抜けた話はあきらも好きだったが、その後いつも少し淋しそうな顔をした。

話の中では今でもこのジャングルに居そうだったから、探しに行こうと云ったら真面目な顔で死んだ人にはもう逢えないんだと云って、死ぬと云う事の意味を教えてくれた。

急に心配になった。

あの人はあきらよりも遥かに年上で、アリスよりもずっと細かった。

確かご飯もあんまり食べないで母ちゃんが苦労していた。

食が細いと云う言葉を初めて聞いたが褒め言葉じゃないみたいだ。この手の中にあるトカゲの丸焼きなんかは絶対に食べないだろう。何なら喜んで食べてくれるのか、ワニとか牛なら良いのか・・・


急いで大きくならないと死んだらもう逢えない。

あの一つしかない眼は何時も哀しそうだった。

カイルと那智の話をした後の母ちゃんより泣きそうに見えた。

きっと怖い夢を見たのだろう、何時かの朝ひどくうなされていたあの人を慰めたくて、でもどうしたら良いのか判らないまま眼になる約束をしたあきらをあの人はギュっと抱きしめて大きく息を吐いた。

心の底からの吐息は身体中の力が抜けるほど大きかった。

早く大きくならないと追いつかない。


でももうすぐ十歳だ。

勉強はDr佐和が見てくれた。算数、理科も。国語は此処フェニックス基地ではミックス語だが日本語と英語、スペイン語は一通り出来るし、仏蘭西語とイタリア語、ドイツ語はディランが教えてくれた。アジア圏はキッドとキリ-担当。

社会科の国際情勢はディランが非番の時に仕込んで呉れたが、ディランは政治色が強い。それに合わせてキリ-が仕込んだのは軍事系。両方を足したり引いたりして今後の予想を出すのがエラ-だ。

フェニックス基地は一つの国のようだった。

産業こそ乏しい物の農業や畜産まで含み植民地としても避難地としてもパワフルに稼働している。

司令として立つキリ-の思惑は此処が自立できるようにする事だった。


『自立・・・してないのか。』

あきらの問いにキリ-は苦笑しながら頷いた、

『金が無い。陸軍とG倶楽部には予算が出てるが入植者や密入国者は軍関係の三倍は居る。基地としての体裁をやっと整えている状態だな。お前の友達の結衣や貴志、ホセやリックの教育どころか・・・』

途切れた言葉の先をあきらは知って居た。

キッドが南米の田舎に行くのは食料調達を兼ねながら反政府活動をしている輩を潰して賃金を得る為でも有った。

賞金稼ぎだと笑いながら・・・でもそれは本当の事だ。

あきらはそれ程でもないが入植者の友人たちは満足するまでご飯を食べた事が無い。

残したパンひとつ、分けるにも対象が多すぎて出来ない現実。

実際キッドがやり繰りしてるお蔭であきら達も日々の食事を取れているに過ぎなかった。

『私は貧乏には慣れてるからな。こんな物は屁でも無い。』

キッドの言葉にキリ-は吹き出し二人は笑って仕事に出かけて行く、毎日毎日。

あきらはアリスと訓練し、勉強をし、そしてやっと十歳の誕生日がやってきた。



「父ちゃん、母ちゃん。今日は誕生日だ。」

朝ごはんの時あきらが告げると二人ともにこやかに笑った。

「十歳だな、おめでとう。」

「何か欲しい物は有るか? ナイフとか小太刀とか。」

カップにミルクを注ぎながらの母ちゃんの言葉に父ちゃんは困った様に頭を掻いたが、

「それは要らない。でも大きくなっただろ? だから日本に行く。」

聞えなかったのか二人とも変な顔で見ている。

「昨日の夜持ってく荷物は用意した・・・母ちゃんミルクがこぼれてる。」

パンツとシャツは背嚢に入れてある。背嚢自体はかなり大きくて大事な図鑑を入れてもまだ余っているが。

「モクが待ってるんだ。大きくなったら日本に来いと云ったから今日行く・・・朝ごはんを食べたら。」

作ってくれた人に失礼だから残さず行儀よく食べろ。

はい、モク。

だが・・・フリーズした父ちゃんは急速解凍すると携帯端末に飛びついた。どうやらディランに掛けているらしい。

母ちゃんはこぼしたミルクを拭き取ってからどう云う訳かそのカップを床に置いてあきらの隣に座った。


「ちびはモクを覚えてたんだな、今までモクの話をしなかったから忘れてるかと思ってた。モクを好きか?」

「忘れて無い。モクは好きだ。だから訓練もしたし、勉強もして大きくなるのを待って居た。十歳になったらすぐ行ける様に頑張ったんだ。」

何処か自慢げな我が子にキッドは優しい眼を向けた。

「うん、それは知ってる。ちびは頑張っていた。」

いよいよ嬉しそうなあきらに、だがキッドははっきりと告げた。

「だけど十歳では大きくなったとは言わないんだよ。まだまだ子供だ。今のお前を一人でモクの処に遣ることは出来ない。モクに迷惑が掛かるだろ。」

その時あきらは自分がとんでもない顔をしている事に気付かなかった。唖然、呆然、蒼然に愕然・・・

「何でだ、十歳は大きいじゃないか。四歳より大きいぞ。」

「確かに四歳よりは大きいな。でもせめて十八歳にならないと・・・」

「駄目だ!そんなに待てない!早くしないと駄目なんだ!」

怒鳴ったのは間違いだ。泣きそうになって息を吸い込んだ。泣いちゃいけない、泣いても誰も助けてくれない・・・考えろ考えろ・・・あの時の様に。知らない山小屋から一人で抜け出した時の様に。


「ちび。」

ゆっくり振り向く前からそれがディランの声だと判る。

「日本に行きたいそうだな。俺は良い事だと思うよ。」

湧き上がった怒りもパニックもすっと納まる。

ディランは何時も反対はしないし、最初から駄目だとは決して云わなかったが、話してると自分の言い分がおかしな感じになる事が有った。イヴはそれを口車と云っていたが。

「ディランは口車が巧いから聴かない。」

そう云うとディランは両手を腰に当てて真面目な顔で溜息を吐いた。

「誰だ、十歳児におかしなことを吹き込んだのは・・・まあ良い、これだけは云っておくぞちび。大きくなったと云うのは身長の伸びが止った時を云うんだ。お前はまだまだチビだ。立派なチビ野郎だ、解かったか。」

ムッとしたあきらの横で母ちゃんが大人げないと呟いたが、あきらには正論に聞こえたのも確かだった。

「何歳まで伸びる?」

「普通は十六.七歳ぐらいだろう。キッドと同じぐらいまでにならないと何処へ行ってもチビガキとしか扱って貰えんぞ。」

指で柱を指した。

「二か月に一回印をつけて行けば良い。」

柱とディランを等分に見て頷いた。

「解かった。ディランは頭だけは良いからきっと本当なんだろう。」

「・・・このクソガキが!」


怒りながら帰って行ったディランは本当に大人げないが、あきらは既に中断した食事の席に戻っていた。

ご飯を食べてから測った方が大きくなれるような気がしたから。

「早くしないと駄目だって言ったな、何でそんなに急ぐんだ?」

キリ-の問いにあきらは当然の様に応えた。

「モクは父ちゃんや母ちゃんより年が上だから早くしないと死んじゃうだろ。死んだらもう逢えないんだ。」

驚いた様な二人にあきらは続けた。

「モクと約束したけど死んじゃったら約束を守れない。だから早く行きたかったんだ。母ちゃん大きな声を出してごめんなさい。」

キッドが少し笑って、

「ひとつ教えてあげるよ。モクは今陸短と云う学校の先生をしてる。十八歳になれば其処に入れるように手配してあげるし、死なない様に頼んでおこう。」

パッと輝いた娘の顔を見て父親は複雑な表情を、母親は嬉しそうな表情を浮かべた。



「それはまた・・・しつこいと云うか執念深いと云うか。」

「記憶力が良いと云うんだろ。余程のインパクトだった様だね、モクの出現は。」

キリ-から朝の騒動を聴いてエラ-とイヴは笑いながら勝手な意見をのたまった。

「子供の云う事だが馬鹿には出来ないな。実際モクの事などあれ以来一言も出なかったから、あれほど懐いててもさすがに忘れたと思っていたんだ。約束を守るためにモクが死なない内に早く日本へ行きたいと云われるとは思っても見なかった。」

「十歳児も侮れないな。」

冗談交じりのエラ-とは違いイヴが真顔でキリ-に向き直った。

「今の時点で其処まで云うなら正真正銘の十八歳になった時、ちびを日本にやれるの?」

黙り込んだ元担当伍長に止めの一言が発せられた。

「ちびでももう女だよ。モクだけを追いかけて日本に行こうと云うならね。覚悟だけはして置いた方が良い、この先モクを忘れる事は有り得ない。」

「おい、イヴ・・・誰の味方なんだ。」

ニンマリとイヴが笑った。

「勿論、ちびさ。同じ女としてはね。」


何とも納まりの悪い顔つきでキリ-が出かけるとエラ-が肩を竦めた。

「あまり脅かすなよ、キリ-の奴はあれで娘には嫁並みに弱いんだから。」

「そう云えばキッドに似て来たねぇ。小汚いクソガキだったのに。十八歳になったなら手放せなくなりそうだねぇ。」

「うちは野郎で良かったよ、女の子は・・・辛そうだ。」

「G倶楽部は軒並み女に弱いと、たしかモクが云ったんだっけ。ガキを誑すのが一番上手いとは知らなかったけど。」

如何にも嫌そうなエラ-の顔は付き合いの一番長い同期の為なのは確かだった。



「ええっ、ちびがそう云ったのか。」

十代の子供たちに組手を教えているアリスに告げたのはキッドだった。

「仕方ない、モクは良く面倒を見てくれたから完全に擦り込まれたようだな。身に覚えがあるから気持ちは判る。」

「・・・なぁキッド、俺だって世話をしてるのに何でモクなんだ?」

じろりと眼がアリスを睨んだ。

「お前ちびが好きだったのか?」

「・・・そうじゃ無くて。歳から言えばモクに敗けるのは納得行かないだろう。」

ピッと指が出された。

「其処さ。お前とモクの違いは。モクは完全に大人なんだ。お前はまだまだガキなんだよ。」

「・・・・・・いっとくけど俺はあんたと同い年だ。」

「・・・・・・しまった、忘れてた。」



ブリブリと怒りながら帰って来たディランにDr佐和が笑いをかみ殺して尋ねた。

「決着はついたの?」

「あのガキ、ロクでも無いぞ。」

話を聞いてDr佐和は真顔で考え込んだ。

それを見てディランも表情を改めた。

「解かるだろう。如何にガキでもあれは本気だ。」

「早熟なのはこの環境で育ったからだと思っていたけど、どうやら本人の資質だった様ね。」

「キリ-達を責める気は無いが、もう少し手を掛けてやれば良かったんだ。モクごときに誑されるとは・・・」

「何を云ってるのよ。」

Dr佐和が呆れたように夫の顔を見る。

「あの記憶力、認識力は通常の十歳児じゃないわ。まして今まで一言もモクの名を出す事無く六年間、目的の為に努力して来たなんて。ああっ!IQを調べたい!きっととんでもない数値が出る筈だわ。時期を見てロスに連れて行きましょう。キッドに云って置かないと。」

「確かに理解力も読解力も高いが・・・そこまでするか?二十歳過ぎれば唯の人って言葉も有るぞ。」

食卓を片付けて出かける支度を始めた妻はくるりと振り返った。

「そうしない為にこれからの五年間が勝負なのよ。あの子はフェニックス基地のお宝よ、希望の星になるんだわ。」

ちょっと言って来るわ、と出掛けた背中が消えてからディランが呟いた。

「ちびのIQは俺の朝飯より重大事か・・・まぁ、当然だな。」

手の中に唯一残されたトーストに齧りついた。



フェニックス基地の希望の星はぼんやりと牧草地に佇んで、これからまだ八年掛かる現実に戸惑っていた。

「おかしいな。十歳なら良いと思ったのに。」

がっかりはしていたがディランの云う事が正しいのも判るし、あきらのやる事を大概認めてくれるキッドが駄目出しをしたのならこれ以上ごねる訳にも行かなかった。

「仕方が無い、今よりもっと強くなれば良いんだな。」

キッドが陸短とやらに繋いでくれ、モクに死なない様に伝えてくれるなら今は我慢するしかない。

「大きくなるには案外時間が掛かるんだな。でもモクならきっと解かってくれるだろう。」

モクは大人だし、約束を破ってはいないのだから。



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