元気な3人
ルルーの友達が登場してきます
キーンコーン…。学校のチャイムが鳴った。さっきまで静かだった教室がいっせいに賑やかになった。
「終わった~!」
ルルーはぐったりしていた。今日は朝から色々と大変だったのだ。
「ルルー、まだ授業があるわよ?」
茶色で長い髪をなびかせながら1人の少女はルルーに近づいた。彼女の名前はエレナ・ルドル・ラリオー。ルルーと同じく公爵家であるラルロー公爵の令嬢。その関係もあって2人は幼馴染だった。
「え~!?やだ~!」
「次で終わるのだから我慢なさい!」
わーわーと騒ぐルルーにエレナはルルーの頬を引っ張った。
「いひゃいいひゃい!」
ルルーは一生懸命抵抗するが、エレナ相手じゃ無理だった。だがそこで、もう1人の少女が声を掛けた。
「エレナちゃん、ルルーが痛そうよ?もう許してあげたら?」
声を掛けたのはマリア・アルセーヌ。2人の様に幼馴染ではないが小等部からの親友だ。
ルルーたちは中等部の2年生。エルセント学園は小等部、中等部、高等部がある。小等部は全6学年で中等部、高等部は全3学年ある。クラスは、A組、B組、C組、D組とあり、魔法力や学力が高いほどA、B組あたりのトップクラスになる。(ルルー、エレナ、マリアは3人ともA組。)
「…今日はこれで許しましょう。」
エレナはルルーの頬を引っ張る事のやめた。ルルーは涙目で赤くなった頬をさすっていた。
「もう…エレナちゃんも悪いけど、ルルーもだよ?ちゃんと我慢しないと、ね?」
マリアはまだ頬をさすっていたルルーの頭を撫でた。
「うう…分かった、がんばる」
「なんかマリアと私との扱いがちがう様な気がするんですけど……」
「大丈夫だよエレナちゃん、ルルーはしっかりエレナちゃんの事を大事に思ってるよ?」
マリアの言葉を聴いたとたんエレナは顔を真っ赤にしながら俯いた。ルルーはマリアとエレナとの会話をニコニコとしながら聞いていた。その後ルルーは無事に最後の授業が終わるまで我慢をしていた。
ルルーたちが話していたころ、1人の少女が席を立ち、教室を出て行った。彼女の名前はティア・オルエール。彼女と3人が向き会える日はもうちょっと後のお話。
やっとヒロイン4人の名前が出てきました。
ティアはこの話全体の鍵を握っています。
これからもがんばって、なるべく連続投稿めざしたいです。




