表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/38

会議

王宮の奥にある会議室には今から会議が行われようとしている。

その中にはルルーとティアの姿もあった。





「これより、国王陛下暗殺計画事件の会議を始めます。」

会議はルルーの父、ビレーシオ公爵大臣の声ではじまった。

「うむ、皆が知っている通り我は謎の暗殺者に殺されかけた。皆、心配をかけてすまないと思っている」

「ご無事で何よりです陛下」

他の大臣たちも陛下の生還にうれしく思っていた。ルルーも少し微笑んでいた。

「…ティアも、本当にありがとう」

「いえ、陛下を守るのが私のお役目ですから」

「これくらい『お父様』と呼んでもいいじゃないか…」

「今は仕事中です、後でしっかりお話を聞きますから我慢してください」

少しすねた様子のルークとそれを無視し続けるティアとの親子会話に、会議に参加している大臣達やルルーは

苦笑いを浮かべていた。だがそれは一瞬のことだった。

「我を殺そうとした奴らは2人、奴らは最後、森の奥に逃げ込んだということだ」

「森の奥…」と呟いてルルーはその2人の特徴を思い出していた。

「陛下、2人の特徴などは、まだ分かっていないのですか」

「あぁ、まだ何も…ティアは何か見なかったか?」

ティアは目を閉じて思い出していたが首を横に振った。

会議室に沈黙が訪れた。



だが、それを壊したのはルルーだった。

「羽模様のついた長剣、氷魔法を駆使して氷魔法専用にした弓…」

ルルーのその声で父のダルトがルルーに声を掛けた。

「何か思い出したのかルルー」

ルルーは頷きルークを見た。

「陛下、陛下を殺そうとした2人の内、1人は羽模様のついた長剣を持っていました、そしてもう1人は氷魔法専用の弓を使っていました。ティアに怪我をさせた奴はおそらく、長剣の人かと思います。あの短剣にも羽模様が書いてありましたから…」

ルルーの言葉にルークを始め、大臣たちも驚いていた。そしてティアが何かを思い出した様な顔になった。

「学園の近くの森…あそこの森の奥には…確か…」

何かを呟いていたティアがルルーの顔、そしてルークの顔を見た。

「ルルー、前に先生が森の奥には何かがあると言っていたわよね」

「う・うん…確か…!?…まさか!」

「そのまさかよ…陛下、いえお父様、そしてビレーシオ公爵大臣、あなた方も知っているはずです。あの奥には建物があることを、そしてその建物は…」

そこでダルトとルークも思い出した。

「地下通路へ行く階段がある…」

「そしてその通路を歩いていくと…学園長室に…」

ダルトとルークは顔を見合わせた。

「まさか陛下、アイツが…」

「そんなわけ!」

ルークが「そんなわけがない」と言おうとしたときに、突然ティアの後ろに陰が下りた。

そして陰の言葉を聴いたティアはルークとダルトを見て首を横に振った。

「…犯人を捕まえました。名前は…リンク・ブェス・ルイロス、そしてリーナ・スヒィク・ルイロスです」

「え…ルイロス先生!」

リーナ・スヒィク・ルイロス、彼女はルルーとティアの担任教師であった。

「リンクが…」

「そうか…リア、ご苦労だった」

陰…リアは音もなく消えていった。

会議室は再び沈黙になった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ