王女ミナージュと第1王女キアラ
遅れてすいません。
「王妃様とキアラ様に会うの?」
ルルーは少し悩んでいた。
それは、ティアの一言から始まった。
「キアラ姉様に会う…か」
「?…どうしたのティア?」
ティアが何か考えているのに気が付いたルルーはティアに声をかけた。
「…ルルー」
「何?」
「貴方もキアラ姉様に会いに行くわよ」
一瞬だけ空気が静かになった。
「ええぇ!!」
ルルーは驚きのあまり大声を出してしまった。慌ててルルーの口元を手で押さえた。
「…そんなに驚く事はないでしょう…」
ティアは少し固まり気味のルルーに苦笑いを浮かべることしかできなかった。
その途端、ずっと黙っていたアレクが口を開いた。
「そうですね、ルルー殿も会っていた方が後々楽ですし、それと母上にも会わないと」
「あぁ…そういえばお母様にも会わないといけないわね」
話を先に進める兄妹にルルーは黙って聞くことしかできなかった。
そして今に至る。
「うぅ…緊張する~」
「そんなに畏まらなくてもいい気がするけど…」
歩きが硬いルルーにティアは頭の上に?マークが付きそうな様子だった。そして2人はキアラの部屋に到着した。
ティアがノックすると部屋の中から声がした。
「失礼します」
部屋の中には2人いた。1人はティアを見た瞬間目が輝いた。もう1人は泣きそうな顔をしている。
「…今回の事件では心配をお掛けしてすいませんでした、お母様、キアラ姉様。」
ティアがお辞儀をするとさっきまで目を輝かせていた人…第1王女であるキアラがティアに飛びついた。
「んもぅ!本当に心配したのよ!」
「…ごめんなさいキアラ姉様」
キアラはティアの言葉に子供のような笑顔になった。
「ティア」
抱き合っている姉妹の側に王妃であるミラージュが来た。
「信じていたわよティア、貴方は私の血を濃く引き継いでいる者これくらい大丈夫わよね?」
そしてミラージュはティアの頭に手を乗せた。
そんな親子3人をルルーはうれしそうに見つめていた。




