Uranus(7月29日〜30日)
そして僕たちは次にゲームセンターへと向かった。
「そういえば雫星と前に来た時以来になるのかぁ」
ゲームセンター自体あれから四人で行く機会もなく、高二になるまで学校近くのゲームセンターに毎日のように通っていたというのに、五人で来た時ぶりだということを今では不思議に実感していた。
「そうだね。なら今日は二人でしか出来ないのをしよっか」
「二人でしか出来ないの?」
結月は次にまた五人で来ることを想定してなのか、五人の時には出来ない楽しみ方を考案する。
「これで勝負しよ!」
結月が手を広げた先には、シューティングゲームやアクションゲーム、音ゲーの機会がずらりと並んでいた。
それを見て僕は久しぶりにやる気に満ちていた。
「望むところだ!」
今の歳になってからこんなにゲームに熱中する機会もなかった。
まるで小学生だったあの頃に戻ったような感覚と共に、あの頃には感じなかった楽しさも芽生えていた。
結局勝ったり負けたりの攻防戦で完全な勝敗がつくことはなかったが、遊び切った帰り道、夕焼けに染まる道を歩きながら僕は思った。
「大人になったのかな……」
「何それ。私たちが18になる歳だから?
まぁ法律上で言えばもう立派な高校生!ってことになるかな」
「だね」
僕は何で自分でもそんなことを口に出したのか、照れ隠しにクスッとニヤけながら家の方面まで歩みを進めていた。
そうして結月と別れてから数時間後、夜になり寝付く頃にもスマホを確認したが、その日のうちに雫星から返信が来ることはなかった。
次の日の朝、目覚めてすぐにスマホを手に取ると、朝早くに雫星からの返信が来ていたことに気付いた。
<ごめん。全然携帯見れてなかった(汗)
せっかく来てくれてたのに無駄足にさせちゃったかな?
今日はちゃんと起きてるつもりだからいつでも待っています!>
だが今日は結月のみ仕事が入っていたため、宙斗、火ノ川の二人と一緒に雫星の元へと向かった。
病室の前まで着くと、既に昨日とは違い今日はいつも通り扉が開いた状態になっていた。
中でベッドに座る雫星は有言実行通り起きていた上、元気一杯にこちらに手を振っている。
僕たちは着いて早々買ってきた差し入れを開封した後、椅子に腰を掛けると雫星から改めて昨日のことについて謝罪をされた。
心なしかとても申し訳なさそうにしている雫星に対し、あまり気にも留めてさえいない僕は手を左右に振りながら言う。
「全然気にしてないよ。
それに昨日は結月が久しぶりに色々行けて喜んでたみたいだし」
詳しくは話さなかったが、雫星が気にしないようにと昨日の結月とのことも付け加えて話した。
「そっか」
そのおかげか雫星は安心したように最後にはそう言って少し口元を緩ませていた。




