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Saturn(12月26日)

 目覚ましの音が鳴り響き、次に目を覚ませば自分より先に宙斗が起きている状況に僕は驚いてしまう。

「宙斗!どうした!?」

 思わず何かあったのかと聞いてしまったが、宙斗には軽蔑されるような目を向けられ、心の内に留めておくべきだったかと多少後悔もする。

 よく見れば、宙斗は朝からスマホを片手に何かを熱心に調べている。聞けば昨日みたいにまた雫星に美味しい料理が振る舞いたいのだと、次に作るメニューを考えていたらしい。

 だとしても、僕たちには今日も新たな予定が詰まっている。どんな理由であろうと悠長にしていられる時間もない。

「ほら早く用意しろよ。今日も忙しんだぞ」

 そう言うと、宙斗は次第に用意を始め、栞に書かれていた集合時刻には間に合うことが出来ていた。

 二日目となる今日の予定は、結月がとにかく楽しみにしていた内容だった。

「やっぱり着物姿で観光もしたいよね!」

 ルンルンで歩く結月と共に、僕たちは着物をレンタルするために予約をしていた店舗へと向かった。

 そこでは着付けだけでなく髪型もセットしてもらい、僕たちはまるで別人にでもなったような姿でまた店の外に集合をする。

 宙斗と僕の方が先に終わり、お互い初めて目にする着物姿に違和感もあったが、僕から見る宙斗は中々に似合ってはいたので、これはあの火ノ川でも褒めの一言くらいはあるのではと思った。

 しばらくして女子三人も終わったのか、それぞれ違ったテンションで店の外へと姿を現していた。

「ジャーン!どう?」

 そう言って両手を広げ見せびらかす結月に、恥ずかしそうにこちらに視線を向けている雫星も同じことを聞きたいのだろうと悟った。

「二人とも似合ってるよ」

 本来は三人に向けて言ってあげるべきなのかもしれないが、火ノ川に対して感想を言うのは僕ではなく宙斗の仕事だ。

 けれど火ノ川は元々着物に対して乗り気ではなかった分、あまり見せびらかすような素振りはなく不服そうな顔をしている。

 そんな火ノ川に気付いた上でそう言ったのか、宙斗は結月と同じく自慢気に両手を広げる。

「どうだ?俺も中々に良くないか?」

 そんな宙斗に苛立ちを露わにした火ノ川は「全然!」と一言感想を述べていた。

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